アカデミー賞の前哨戦と言われるゴールデングローブ賞2020(第77回)の結果が発表!
2020年1月6日にゴールデングローブ賞の結果が発表されました。1ヶ月後のアカデミー賞の結果を占うアワードだし、今回は何といってもNetflix作品が複数作品ノミネートされているということで結果がすごい楽しみでした。 いま観れる作品もあるし、これから公開される作品も多いので次何を観るかの参考になります。
ゴールデングローブ賞とは
授賞式前年の1月1日〜12月31日までにアメリカで公開・放送・配信された映画やドラマを対象にしたアワードです。要はその年の一番は何だったかを決める祭典です。興行収入ランキングとも違いマスコミ関係者が投票して決めます。映画の対象期間が同じためアカデミー賞の前哨戦と言われています。華やかなレッドカーペットもポイントです。
作品賞(ドラマ部門)
★『1917 命をかけた伝令』
・『ジョーカー』
・『アイリッシュマン』 ※Netflix
・『マリッジ・ストーリー』 ※Netflix
・『2人のローマ教皇』 ※Netflix
5作品のうち3作品がネットフリックス作品というすごい展開でしたが制したのは「1917 命をかけた伝令」。全編ワンカットという触れ込みで期待値も高い。2月14日公開なのでまだ先ですが楽しみ!
主演女優賞(ドラマ部門)
・スカーレット・ヨハンソン 『マリッジ・ストーリー』
・シャーリーズ・セロン 『スキャンダル』
・シアーシャ・ローナン 『スオーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』
★レネー・ゼルウィガー 『ジュディ 虹の彼方に』
・シンシア・エリヴォ 『ハリエット』
スカヨハも良かったですが、「シカゴ」などで受賞歴があり「ブリジット・ジョーンズの日記」で知られる実力派のレネー・ゼルウィガーが堂々の受賞。『ジュディ 虹の彼方に』は3月6日公開。
主演男優賞(ドラマ部門)
★ホアキン・フェニックス 『ジョーカー』
・アダム・ドライバー 『マリッジ・ストーリー』
・アントニオ・バンデラス 『Pain and Glory』
・ジョナサン・プライス 『2人のローマ教皇』
・クリスチャン・ベール 『フォードvsフェラーリ』
あのヒース・レジャーのジョーカーと比較されてしまう呪縛のジョーカー役を見事にものにし(しかも主役で!)、今の時代のジョーカーとして決定的に印象付けたのは圧巻。この実力派ぞろいの候補の中でホアキンお見事。絶賛公開中。
作品賞(ミュージカル・コメディ部門)
・『ロケットマン』
・『ジョジョ・ラビット』
・『ルディ・レイ・ムーア』 ※Netflix
★『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
・『ナイブズ・アウト/名探偵の刃の館の秘密』
映画ファンに愛されながら次回作で引退を表明しているタランティーノ、本当に撮るのを止めてしまうのか。個人的にも昨年公開で大好きな作品。10月10日からレンタル開始。
主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)
・アナ・デ・アルマス 『ナイブス・アウト 名探偵と刃の館の秘密』
★オークワフィナ 『フェアウェル』
・ケイト・ブランシェット 『Where'd You Go , Bernadette』
・ビーニー・フェルドスタイン 『Booksmart』
・エマ・トンプソン 『レイトナイト 私の素敵なボス』
「オーシャンズ8」「クレイジー・リッチ」での存在感もバツグンだったアジア系アメリカ人のオークワフィナが受賞! アジア系女優では史上初の快挙なんだとか。『フェアウェル』4月公開予定。
主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)
・エディ・マーフィ 『ルディ・レイ・ムーア』
・レオナルド・ディカプリオ 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
★タロン・エガートン 『ロケットマン』
・ダニエル・クレイグ 『ナイブス・アウト 名探偵と刃の館の秘密』
・ローマン・グリフィン・デイビス 『ジョジョ・ラビット』
圧巻の歌唱力でエルトン・ジョン本人から「オレの次にうまい!」とお墨付きをもらったとかいう噂のタロン・エガートンが堂々の受賞。キングスマンの新作も秋に控えている。「ロケットマン」12/25〜レンタル開始中。
外国語賞
★『パラサイト 半地下の家族』
・『フェアウェル』
・『Pain and Glory』
・『Portrait of the Lady on Fire』
・『レ・ミゼラブル』
外国語賞は大本命の「パラサイト 半地下の家族」が受賞。カンヌ映画祭でパルムドールも受賞しており、このままアカデミー賞も獲ったらえらい快挙。一足先に拝見しましたが文句なしの傑作です! 1月10日公開。
助演女優賞
★ローラ・ダーン 『マリッジ・ストーリー』
・ジェニファー・ロペス 『ハスラーズ』
・アネット・ベニング 『ザ・リポート』
・マーゴット・ロビー 『スキャンダル』
・キャシー・ベイツ 『リチャード・ジュエル』
他が観れてないから何とも言えないけど、本作でキレ者弁護士役を好演。デヴィット・リンチ作品から出演していたローラ・ダーンが遂にNetflix作品で栄光に。
助演男優賞
★ブラッド・ピット 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
・アル・パチーノ 『アイリッシュマン』
・ジョー・ペシ 『アイリッシュマン』
・トム・ハンクス 『A Beautiful Day in the Neighborhood』
・アンソニー・ホプキンス 『2人のローマ教皇』
ブラピのセクシーさが全開だっただけに納得の受賞。何歳になっても色気を失わない佇まいは見ているだけで惚れ惚れ。Netflix勢が多い中で完勝。
監督賞
・マーティン・スコセッシ 『アイリッシュマン』
・クエンティン・タランティーノ 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
・ポン・ジュノ 『パラサイト 半地下の家族』
★サム・メンデス 『1917 命がけの伝令』
・トッド・フィリップス 『ジョーカー』
作品賞と監督賞という主要中の主要部門で2冠を達成するというのがすごい。「アメリカン・ビューティー」ではアカデミー賞獲っているだけある実力者。作品への期待値が膨らむばかり。2月14日公開。
脚本賞
・『マリッジ・ストーリー』
・『パラサイト 半地下の家族』
・『2人のローマ教皇』
★『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
・『アイリッシュマン』
「パラサイト」を押しのけての受賞。シャロン・テート事件やマカロニ・ウェスタン、ヒッピーカルチャーなど1969年頃の知識がある程度必要ではあるものの、知っておくと見事にやられる脚本。
作曲賞
・『1917 命をかけた伝令』 トーマス・ニューマン
・『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』 アレクサンドル・デスプラ
・『マザーレス・ブルックリン』 ダニエル・パンバートン
★『ジョーカー』 ヒドゥル・グドナドッテル
・『マリッジ・ストーリー』 ランディ・ニューマン
ザワザワする不穏な雰囲気を醸し出すジョーカーの世界観にひと役かっている。ドラマ部門で受賞した「チェルノブイリ」の楽曲も担当したアイスランド出身の作曲家。
主題歌賞
・『アナと雪の女王2』 Into the Unknown パニック・アット・ザ・ディスコ
★『ロケットマン』 (I'm Gonna)Love Me Again エルトン・ジョン&タロン・エガートン
・『キャッツ』 Beautiful Ghost テイラー・スウィフト
・『ハリエット』 Stand Up シンシア・エリボ
・『ライオン・キング』 SPRIT ビヨンセ
全編エルトン・ジョンの名曲によるミュージカルドラマ「ロケットマン」でタロン・エガートンが主演男優賞を受賞し、主題歌賞できっちりとエルトン・ジョンが受賞。
アニメ映画賞
・『トイ・ストーリー4』(ディズニー)
・『ライオン・キング』(ディズニー)
・『アナと雪の女王2』(ディズニー)
・『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』(ギャガ)
★『ミッシング・リンク』
「ヒックとドラゴン」を破って「ミッシング・リンク」が受賞!作ったのは「KUBO/クボ 日本の弦の秘密」のアニメーション制作会社LAIKA。秋に日本公開も決まった様子。
ドラマ部門(作品賞)
★『キング・オブ・メディア』(ドラマ)
★『フリーバッグ』(コメディ/ミュージカル)
★『チェルノブイリ』(テレビ映画/ミニシリーズ)
ソ連がひた隠しにした原発事故の真相を描くチェルノブイリは高評価。他、ドラマにはラッセル・クロウ、ミシェル・ウィリアムズ、オリヴィア・コールマンなど映画スターも多数出演していてクオリティも高い。
まとめ
Netflix作品がすごく多くなってきている中でどういう結果になるのかすごく楽しみでしたが、結果はNetflix勢は惨敗でその他は割と本命が受賞した印象。そこまでのサプライズはなかったけどこれがアカデミー賞にどう反映されるのか。今の時事問題も影響するからイラン問題で戦争の緊張が高まる中、戦争モノがどういう扱いになるかも見所。
現在公開中、レンタル開始の作品は観られるし、これから公開の作品は劇場の大スクリーンで観ることができるので、次に観る映画選びの参考になればと思います。
最後までありがとうございます。
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