【サリン事件】カルト宗教は忘れた頃にやって来る…

あ、今日だ、
3月20日、なんだか気になってた。

慌てて、ウィキペディアで
確かめてみる。
そうだ、やっぱり今日だ。

1995年の今日、
朝、8時5分、
満員電車の中で、
オウム真理教の信者が、
東京の地下鉄の中で
猛毒サリンをバラまいた日だ。
たくさんの人が被害にあった日だ。

あれから、28年が過ぎたのかあ。
結局、教祖…松本死刑囚は
沈黙のまま、この世を去って、
色んなことの途中のプロセスが
分からないままになった。
毒はきちんと解毒されぬままだ。

オウム真理教は、
最初は衆議院選挙に立候補するなど、
素朴な理想をいだき、
社会へのアプローチも
シンプルだったけど、
選挙で惨敗してからは
歪んだ理想を求め、定めて、
現実の国家を壊滅しようとした。

でも、その思考感覚は、
あまりに稚拙過ぎた。

それに比べると、統一教会は、
政界に内側からジワジワと
老獪に侵食していった。
不気味な組織だった。

カルト宗教といっても、
こんなにもアプローチや
やり口がちがうんだあ?

オウムのサリン事件の時は
村上春樹が
「アンダーグラウンド」という、
何十人もの被害者を
インタビューした名著を
出してくれた。

いったい、サリン事件は
何だったのか?
オウム真理教は何だったのか?
宗教とは何なのか?
人生とは何なのだろうか?
読みながら、様々な問いかけが
頭の中をぐるぐる駆け巡る、
素晴らしい本だった。

「アンダーグラウンド」を
読んでいる最中は、
あまりにおもしろくて、
もしかして、村上春樹は
フィクションより、
ノンフィクションの方が
得意なんじゃないか?と
思ったものでした。

さて、閑話休題。
安倍首相殺害から10ヶ月。
こうして歳月が過ぎるうち、
私たちはまた、
カルト宗教の怖さを忘れ始めた。
また新しい第3のカルト組織が
やって来るかもしれない。

次はどんな奴らが来るのか?
どんな方法で来るのか?
どんな目的で来るのか?

怖さを忘れた頃に、
またカルト宗教はやってくる。
次の奴らはもっともっと
老獪に、狡猾にやって来るだろう。

3月20日曜日は、
オウム真理教サリン事件の日。
犠牲になられた方々を悼むと同時に、
風化だけはさせないよう、
また今年も、村上春樹の
「アンダーグラウンド」を
少しでもいいから、
読み返してみよう。

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