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【作家】そういえば二世の作家は、あまりいない。

そういえば、
作家、小説家には
二世はあまりいない。
あまりというか、ほとんどない。

例外的に、二世作家はいないか
考えてみました。

森鴎外の長女・森茉莉さんがすぐに
思い浮かびます。

幸田文の娘、青木玉さん。
さらに青木玉の娘で、青木奈緒さん。
あ、そうだ、幸田文さん自身、
明治の文豪、幸田露伴の娘でしたね。
幸田露伴から青木奈緒さんまで
4代続いた作家の家は珍しい。

有吉佐和子の娘、有吉玉青さんも
同じく二世作家だ。

太宰治の娘、津島佑子も然り。
また『斜陽』のモデルになった
愛人・太田静子の娘、太田治子さん。
津島佑子とは異母ながら姉妹になる。
太宰治とその娘たちは、
親子だからという訳で
才能を引き継いだわけではない。

他では、
武田泰淳・百合子の娘・花さんは
作家でなく、カメラマンだから、 
今回はカウントしないことに。

島尾敏雄・ミホの子供に
伸三というカメラマンがいますが、
彼もあくまで写真家であり、
文章の世界で生きた訳ではない。

池澤夏樹の娘さんはエッセイも
書いていますが、本業は声優ですね。

色々と探してみましたが、
親の話をエッセイにした
作家の子供はたくさんいるようです。

ですが、自身の話を書いたり、
フィクションも書き、
作家やエッセイストとして
独立して作家活動をしている人は
なかなか少ないですね。

芸能人の親と二世のケースに
比較したら、その差は歴然です。
作家の親を持ち、
自ら作家となって活躍してる人は、
子供であれ、独立した才能が
なければ、作家として長続きしない。

戦後では、
太宰治の娘、津島佑子さん、
中上健次の娘、中上紀さん、
福永武彦の息子、池澤夏樹さん、
それから、
阿川佐和子と阿川弘之、
また、井上光晴と井上荒野も、
親子で作家として
これは立派に活躍していますね。

なお、
井上光晴、荒野親子のことは、
Kayoko_Suzakiさんから
コメント欄でご指摘を頂きました。

でも、これくらいなのです。
作家の数はもっと膨大にいるのに、
親子とも作家として活躍するのは
やはりごくわずかであることに
変わりはありません。

それだけ、
文学の世界、文章の世界は、
引き継ぐことは難しいのでしょう。

作家になるには、
孤独の質と量が半端なく必要で、
孤独の質や量は、
親から遺伝で引き継いだり
できる代物ではない。
二世だからといって禄を食むことは
そう簡単にはできないんですね。

だからこそ、
私は作家やエッセイストが好きだし、
尊敬もできるし、共鳴もするし、
憧れもできるのでしょう。

テレビタレントのように、
二世がたくさんいる職業なら、
作家へのリスペクトも
半減したかもしれませんね。

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