【今を生きる】人生はいつも長い旅の途上?
「きっと、人はいつも、それぞれの光を
捜し求める長い旅の途上なのだ」
(星野道夫・文春文庫)
大勢の「成功志願者」が世に溢れるのを
横目に、何だか違和感が降り積もる。
まるで流行り病にかかったように、
人は、人気になりたがり、
達成者になりたがり
金持ちになりたがり、
有名人になりたがり、
成功者になりたがる…。
でも、成功者になったとしても、
人生の基本は何も変わる所はない。
恋人に振られてもバイトは休めず、
親が亡くなっても人生は続く
のと同じように、
before成功と、after成功で、
人生の周辺事項は変わっても、
基本は何も変わらない…はずだ。
人は、生まれたら、
生き、食べ、働き、笑い、愛し、泣いて
いつか死んでいく…。
夜になったら、ぐっすり眠り、
朝になったらまた人生を生きる、
そんな毎日を繰り返していく。
ゴールとは、死ぬ時でしょう。
人生は、そんな毎日を繰り返す
長い旅の途上の「一瞬」の連続です。
頂上やゴールなどはない。
あるとしたら、人間の頭の中だけ…。
ずっとずっと、旅の途上の一瞬を
生き続けていくだけ。
でも、毎日は旅の途上です。
毎日、違う朝から始まって、
毎日、違う景色や出合いを体験する。
同じ1日もない。同じ体験もない。
ずっと旅の最中なんですね。
冒頭に引用した文を書いた
星野道夫さんは、アラスカの
大自然を愛した、偉大なカメラマン。
まさにその一生をかけて、
生命や大自然の謎に迫ろうと
答えのない旅を生きていた。
星野さんの写真に写る熊やワシ、
また、月や氷山はどれも、
なぜか不思議な鼓動が伝わってくる。
どうもただの自然写真や動物写真では
ないんですよね。
命そのものを撮影してるよう。
ただ、あまり見すぎると、
星野さんが見ていた景色を
自分のまなこでも視たくなり、
何もかも捨てて、アラスカに
行きたくなってしまう(笑)。
誘う力が溢れてるんです。
だから、あまり毎日は見られない(笑)。
私も、急に止められない旅の途上だから。
人生はいつも途上である。
そこから逃げ出したくて、
我々は、達成目標を決めたがるのか?
目標やゴールはきっと蜃気楼ですかね?
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