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【穂村弘】あなたもきっと「迷子」になれる。

それにしても。
仕事という奴には、
これ!といった正解がない。

編集みたいな仕事は特に
答えがわからない。
どうしたら沢山の人に読んで
もらえるようになるのか?
つまり、ヒットするのか?

というと、語弊がありますね。
営業だって、宣伝だって、
やはり、正解はない。
これこれするのが順当という
無難な仕事だけをしていても、
それが正しい働きか?
やっぱり分からない。

なのに、
どうしてだろう、
編集者も、
営業マンも
宣伝マンも、
悠々として働いている。
まるで、正解がわかっていて、
しかも今まさにそうしてると
言わんばかりに。

私はそんな時、
自分だけ、迷子になっている
感覚に陥ってしまう。
大人の世界を覗き見している
子供のような気持ちになる。 
そうして、
私はその、悠々ではない、
迷いながら生きている
子供の目線の自分が
案外、好きだったりする。
(笑)。

最近、歌人の穂村弘さんが
『迷子手帳』(講談社)という
エッセイ集を出してくれました。

文庫以外で、必ず
入手している大好きな穂村弘さん。
今回は、迷子がテーマかあ。
相変わらず、ふわふわとした、
不安だらけな、
世間的にはマイノリティーな
生き方を遠慮がちに肯定してくれる
穂村さんらしい。

それにしても。。。
どうして、多くの人は、
生き方や仕事の仕方が
いかにもよくわかっているような顔、
というか、さも当たり前な顔をして
いるんだろうか?

私はいつまでも迷子のように
人生を眺めているというのに。
(汗)。

そんな不安で切ない時は、
穂村弘『迷子手帳』を読めばいい。

オビにはこんなキャッチコピーが
添えられています。 
「いつまでも迷子であり続ける人の
ための手帳です。これ一冊あれば、
貴方もきっと迷子になれる」。

迷子は悪いことではない。
少なくとも、そんな迷子を
排除しない世の中であって欲しい。

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