【障がい者】障害者、障碍者、障がい者、しょうがい者?
最近、新聞やテレビでは
「障がい者」という表記が一番
多く目にするような。
「害」という字がキツい印象だから、
でしょうか。
でも、江戸や明治では
「障碍」と書いて「しょうがい」
でしたが、「碍」がなじみが薄く
常用漢字から外れたため、
同じ音の「害」が代用されてきた、
そんな歴史があるようです。
「害」もいきなり呼ばれて、
その後、見た目がキツいと言われて
今は外されて、ちょっと面白くは
ないでしょうね。
「害」は、漢字としては
邪魔をする、妨げるといった
意味を持っています。
まあ、害悪や獣害という言葉でも
「害」はいかにも悪いイメージで、
これは外そうというのもわかります。
でも「障がい者」はどうも
いかにも仮でそうした感がある。
急ごしらえ感はいなめない。
本当は「障害」という言葉自体を
変えるしかないと思うんです。
なぜなら「障」という字が本当は
「害」よりもっと酷い意味を
持っているからです。
さしさわる、厄介を起こす、
という意味はもちろん、
隔てる、という意味が
この漢字の一番最初の意味です。
健常者と隔てるものがあって、、、
とでもいう意味なのでしょうか?
他にも、「障」という漢字は本来、
仕切る、さえぎる、繋がりを弱くする、
そんな意味を持つ漢字です。
ですから、「障がい」と書くのも
十分に、不当に差別することには
代わりがない、と思います。
では「しょうがい者」と
書くべきでしょうか?
ひらがなにしても、
「障害」をもとにした言葉である限り、
急ごしらえで対処しただけで、
障がい者への配慮を徹底したことには
ならないように思うんです。
きっと何十年単位ですが、
作家やあるいは研究者から?
あるいは時流の波によって?
全然べつの言葉が生まれるか、
使用されるのを待つしか
ないようにも思うんです。
私がこの記事で、
一人勝手に言葉を考えたとしても
それが社会に広がらないなら、
言語ではないですからねえ。
言葉を変えたりする国民会議?
みたいな場があったら
いいのですが。
そんなことを思うと、
なるべく「障がい者」も使わず、
「ハンディをもつ人」
「ハンディがある人」と
いう風にしようかと…。
ところで「発達障害」も
「障がい」と書いて、
現状は取り繕っていますが、
これ、もともとは
心理学の先進国アメリカで
「disorder」というんですね。
日本の心理学の研究者が、
「disorder」を翻訳する際に
「障害」という言葉に置き換えた…。
正直、深慮が足らなかったですね。
置き換える言葉を考える時は
本当に深慮すべきなんですねえ。
翻訳は難しいなあ。
これもまた、どうしたら
いいのでしょうね?
言葉を使って生きている以上、
簡単にスルーする訳にいかないですが、
でも、かといって、
「その言葉は今日から
こんな風に置き換えます」
と誰かが決めて、
「はい一件落着!」になるような
簡単なことではないような。
ベスト、最適ではないけど、
仕方なく、不満や問題を抱えたまま
使っている言葉は、
まだきっとあるんでしょうね。
そんな不安や不満や問題を
抱えたまま、
前に進むために、改善していく。
まるで、それは人生そのものじゃあ
ありませんか。