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【読書論】小説はとんでもないホラ話?現実と地続きな話?

どうせ小説を読むのであれば、
聞いたこともないような
「とんでもないホラ話」がいい。
しかも、現実社会とどこか地続きの
ものがいい。

私は本屋さんでこのあとがきを
読んだ時、そうだそうだ、と
声を出しそうになりました。

一見とんでもないホラ話。
しかも、どこかで、自分の現実に
地続きな要素がある話。
これがうまくミックスした作品は
きっと名作になりますが、
とんでもないホラ話は
とんでもないホラ話になるか、
また、現実に地続きな作品は
あくまで地続きなばかりで、
ああ、あるある、もう
近代文学が始まって以来、
200年近くなるのです。
作家が何を書いても、
斬新なものなど出てこないのが
「文学史」の常識ですね。
 
だから、やっぱり、
とんでもないホラ話の要素は
必要なんですよね。

ちなみに、
冒頭に書き写した文章は
伊坂幸太郎の
「夜の国のクーパー」(創元文庫)の
あとがきの一部です。

伊坂さんが
こんなふうな読書哲学をお持ちとは
ふさわしいように見えてるし、
正直、ちょっと意外でもありました。

とんでもないホラ話。
読書する側には楽しい限りですが、
創作する側には大きな負担ですね。
でも、小説はそれくらいじゃあ
なくっちゃあ。
うんうん、そうそう。
伊坂幸太郎さんは、
とんでもないホラ話であるけど、
現実や自分に地続きな要素が
欠如した作品も(笑)ありますね(笑)。 
打率100%なんて、
どんなプロでも難しいってことですね。


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