見出し画像

京麩のガパオでおもてなし

クワンチャイ三宮店にアラブの王族から、予約が入ったことがあります。辛いベジタリアン対応のタイ料理が好きで本国では配達を頼んでいるのだが、日本ではベジタリアン対応のタイ料理を提供しているのが、クワンチャイだけだという事で、執事から僕を名指して2名20万円也の予約が入りました。

スタッフが後先を考えないで予約を受けてしまっていたので急遽、僕が1週間後に店に入り鍋を振るう事になりました。2名2万円ならそれほど緊張しないのですが、1名10万円のタイ料理では何を提供したらいいか頭を悩ませました。ベジタリアン用グリーンカレー等は既にトルコのエルドアン大統領一行にも提供していたので自信がありましたが、今まで母国でも味わえないベジタリアン食材に思いを巡らせました。そして 京麩を思い出しました。

日本には古くから精進料理がありますが、煮ものや焼き物に使える野菜系の練り物は少なく、京麩が唯一最適だと考え、何種類かの彩鮮やかな京麩を注文しました。生姜麩、ヨモギ麩、粟麩 と記憶しています。旨味には羅臼昆布を粉末にし、国産ニンニク、赤唐辛子、醤油は生醤油を使用しました。

コース内容は 橙酢とタマリンドと三温糖のソースでザボンの器入りのフルーツソムタム、ひきわり納豆の空心菜炒め、ヨモギ麩のグリーンカレー、ジャスミン米と古代米と和栗の併せご飯、舌休めに手作りの永田農法のトウモロコシのソルベ、粟麩と蒟蒻と大豆と万願寺唐辛子のガパオ、生姜麩パッタイ、大福もち太陽のマンゴー添え 飲物は永田農法の人参ジュースでした。

原価は2名用で7万円位でしたが楽しく料理を作らせて頂きアラブの王様も、日本の素晴らしい素材とタイ料理の融合を楽しんで帰途につかれました。
そのおもてなしの主役だった京麩のガパオのネット販売を開始します。


いいなと思ったら応援しよう!