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ehimesr
『政治には金が要る』と政治家は言う。その金の要る構造が裏金問題につながっている。特に現在は選挙違反にはならない冠婚葬祭の金一封は金の要る理由だと、能天気な選挙評論家は述べている。
現在の選挙制度では、政治家本人や同行する秘書が冠婚葬祭時に金一封を包む事は違反にならない。僕は今まで知人の冠婚葬祭に数百件出席して来たが、政治家先生が多く出席されていた。その先生のスピーチは饒舌であるが、自己宣伝と心のこもらない話が多く鼻白んだ事ばかりだ。そして話が終わると主賓宜しく、秘書のみを残して退席される。大安、友引などの吉日なら結婚式の梯子は10件を超える事もあるらしい。この冠婚葬祭出席は選挙運動そのものだ。
1日10件で秘書と共に金一封を8万円払うとして1日80万円也の出費だ。年間にすれば500回出席すると換算すれば4000万円也の出費だ。そらあ日本の慣例とはいえ大先生が結婚式や葬式に金一封を持って来ないのは恥ずかしい。『政治に金が要る』の代表がこれだ。
一層の事、冠婚葬祭での政治家の金一封は選挙違反とすれば良い。今や政治家先生を結婚式に呼べば何やら胡散臭いし、その上、心のこもらないスピーチなんぞ新婚の門出に不要だ。必要な主賓なら金一封を貰わなくても主催者は大歓迎だ。金のかからない政治になれば、税金から拠出される政治家への無駄な経費も大幅にカットできる筈だ。地味婚、家族葬の時代に選挙制度は対峙できていない。