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休眠日記 another story 2021年3月18日・episode第二期緊急助成〜その1〜
休眠預金等活用法による新型コロナウイルス対応緊急支援助成第一期は10月12日(月曜)に発表、11月から10団体の事業が進んでいます。
第2期公募は、2020年12月4日(金)から2021年1月12日(火)まで公募「コロナに負けない・越える信州緊急助成事業」に県内12団体から申請がありました。
先月、2月12日(金)に第三者審査会を開催し、10の事業が決定、今月、4月と事業が開始されます。
これら10の地域の支援がコロナ禍で様々な課題を抱えてる人たちへしっかりと届いてもらえるよう願うとともに、みらい基金としても団体の方々と一緒に走っていこうと思います。
それぞれの事業の方向性や頑張りポイントなども少しコメントしていきます。まずは5つの事業から
●支え合い、共に育む居場所「かえるのいえ」
―コロナ禍でも誰一人取り残されないように―
団体名:特定非営利活動法人Happy Spot Club
千曲市:事業費:3,000,000円 (総事業費:3,000,000円)
制度を利用できず行き場のない人や多様な困りごとを抱えた居場所「か えるのいえ」を展開。
通称ハピスポクラブさんは、イベントや相談カフェで長く様々な障害に悩み苦しみ方々への支援をしてきました。
新たに千曲市に一軒家を改築して多様な方々に向けての居場所づくり事業。
代表の高山さん以下スタッフの方々の並々ならぬ意気込みは申請前の質問からも伝わりました。
ハピスポクラブさんとは、ろうきん安心社会づくりではご一緒できましたが、なかなか大きめの事業助成ができなかったので、今回のハピスポさんらしい居場所づくりはとても楽しみでもあり期待も大です。
●反貧困セーフティネットアルプス
コロナ禍でオンライン子ども学び応援事業
松本地域 :事業費:3,000,000円(総事業費: 3,110,400円)
コロナ禍での学習支援のための無料こどもじゅく(既存の対面型学習支援)のオンライン化事業。
反貧困セーフティネットアルプスさんは、格差と貧困に対して、「人間らしく暮らすことのできる社会」をめざし、地域のつながりをつくり支えあい貧困のない、人々が孤立しない社会をめざす活動をしています。
私が反貧困セーフティネットアルプスさんを知ったのは、コツコツとボランティアの方々が行う無料こどもじゅくでした。
任意団体で活動をしているので、休眠預金活用の助成としては、コンプライアンス、ガバナンスの面で心配を感じました。
申請時の面談で、考え方がしっかりしている面、経理担当もプロが参加しスタッフもそれぞれが自覚を持って事業を行っていることに感心しました。
対面学習とオンライン学習を組み合わせた、誰でも学べる学習支援が始まります。
これまでは、大学生のボランティアに交通費もなかなかお渡しできなかったとのこと、事業が安定して進むことを祈念し、また、事業継続のチカラをつけてもらう伴走支援を心がけたいと思っています。
●特定非営利活動法人サポートセンターとまり木
とまり木居場所づくり強化事業
松本市:事業費 2,998,000円
引きこもりやDV被害者のための居場所づくり。コロナにより増えた様々な被支援者のための相談窓口の拡充。
松本市浅間温泉に拠点を置くサポートセンターとまり木さん。
行政支援では支えきれない、仕事のない人、生きていくチカラを失ってしまった人、生活する家のない人など多様な生きづらさを抱えた人々を長く支援しているサポートセンターとまり木さん。
お伺いしてお話をお聞きしたり、いくつかの助成のお手伝いをさせてもらいながら、代表の私たちが必要にならない地域になるのが目標です。という声をいつも思い出します。
今回は、今までの事業にONするカタチでオンラインを活用した相談事業が主となる事業。
声を出せないDV被害者や引きこもりの方々をしっかりと支えていただけると確信しています。
●特定非営利活動法人ぐるったネットワーク大町
コロナに負けない子どもの居場所創出事業
―北アルプス山麓の地域資源を活かして―
大町市:事業費:3,000,000円(総事業費 3,200,000円)
コロナ禍で失われた多様な体験を補完するための体験イベントの実施。学習のための自習室の試行。
コロナの状況でますます様々な体験をできる機会が少なくなってしまっている子どもたち。それは、自然豊かな北アルプス地域の子どもたちも例外ではない。
子どもたちを屋外に連れ出したい、自然とふれあい、学びを肌で感じてほしい。トライアル的にプログラムを立ち上げ、イベントを行う。その成果を長野県以外の子どもたちにも体験してほしい。並行して、学びの場作りを展開する。という事業。
代表の鈴木さんは、北アルプス地域のプラットフォーム構築でずっとお世話になっている方。地元を愛し、そして憂いているアクティブな方が展開する事業は、今までにない素敵な北アルプスのプログラムを生んでくれることでしょう。
●一般社団法人南信州山岳文化伝統の会
コロナ時代の子供の発育支援と担う若者育成
―密にならない山と川遊びフィールドの創出―
飯田市:事業費:3,000,000円 総事業費3,451,000円
子ども達が自然の中でのアクティビティを通して「生きる力」や「危機管理能力」等を身に付けるための事業実施に向けた準備活動。
主体となるメンバーは下伊那郡出身の登山家や地元の方々。そして、Uターンしてきた若者たち。
行う場所は、今は飯田市になっているが以前は下伊那郡遠山郷と呼ばれ、秋葉街道に面した歴史ある中央アルプスの懐にある山里。映画でも有名になった大鹿歌舞伎も秋葉街道に面している近所。
そこで生まれた登山家や元公務員が、故郷を離れていた若者が帰ってくるきっかけもあり、山里での体験や環境に配慮した登山の提唱などもとに事業を立ち上げた。
手弁当だったプロジェクトに休眠預金が呼応するカタチで始まった。山深い里で始まる孤高のプロジェクト、進展が楽しみです。