坂の多い街3



受難と
時間と
寛容と
恩寵と

山と海が
街を
すっぽりと
収める

西日が街を
金色に染める

塵埃
水蒸気


発動機の
汽笛の

息づかい
生きているものの
死んでいるものの

瞬時の混沌

あまりにも膨大で
ばかばかしいほどの
光が
すべてを
包み込む

人は
刹那
見る
しかし
それは
微塵

それでも
かまわないか

かまわないと
いってほしいのか

人は。



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