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鉄のカーテンの内側から 5

5、マスクを通してみる日本の衆人監視について。

書きたい時に書きたい事を「鉄のカーテン」の内側から発信して行くシリーズ、本日は5本目。過去4本の中で、「鉄のカーテン」という言葉を知らない方もいたので、それはこういう事ですよというのをWikiのアドレスを貼っておきます。https://ja.wikipedia.org/wiki/鉄のカーテン  

2月からの一連のロシアとウクライナの問題に関して、さまざまな経済制裁が西側諸国からロシアにありました。そんな中でスタートしたこの「鉄のカーテンの内側から」。100本目指してガンガン書こうと意気込んでいましたが、ロシアに対する日本でのあまりの偏向報道ぶりに、何をどこから書けば良いのか中々定まらず、しばらく更新が滞っていました。
そんなわけですが、私のTwitter へのネトウヨの攻撃もかなり落ち着いてきたので、また元気に再開していこうと思います。これは2022年8月13日、日本時間で18時あたりに書いた記事です。

久々の更新は、5月に日本に撮影のために一時帰国していた時の日本の感想をいくつかに分けて書いておきたいと思います。

今回の一時帰国は5年半ぶりの日本帰国でした。前回は2016年秋に上海でのロシアの連続ドラマ「ゾルゲ」の撮影中に少し間が空き、中国ビザの更新もしなければならなかったのでモスクワに帰らず東京に行きました。その時以来の東京でした。まず私の強烈な第一印象は、

マスク

です。ロシアからの日本入国者は5月の時点では3日間の強制隔離があり、諸々の検査や手続きの末にホテルに3日間強制隔離されてたのですが、その後解放されて街に出た後、どこを歩こうとも全員マスクをしている光景は恐ろしいほどでした。交差点から押し寄せてくるマスクをした人の波も、何かの映画の撮影か、というほどの迫力を感じました。

ロシアの新型コロナウィルスの感染状況を見ていると、マスク着用義務規制が効果的に感染を抑えている、とは思えない感染曲線の図でした。しかし、ロシア人は普段からマスクをするという習慣もなく、罰金があろうとも面倒臭いのでマスクはしない、という人がほとんどなので、これはあまり参考にならないと思っていました。特に、人混みでも外を歩いている時にマスクをしている人は皆無でした。ですから、

マスク着用規制と感染の増減のデータ、

に関してきちんと解明できる国は日本だけだなと私は思っています。日本には、人の目、という罰金より恐ろしい衆人監視の圧力があります。ですから、自分がどう考えていようとも、

マスクをしないと変な目で見られる

という圧力が、ほぼ100%に近いマスク着用率を実現出来る要因であると思います。日本の街中を歩く時やメトロに降りるエスカレーターで、私はマスクを実験的にわざと外してみました。その時に、マスクをしているおじさん達が、ほぼ100%に近い確率で睨んでくるのです。久々の日本で日本を一番感じた瞬間、と言いますか、日本のストレス社会の圧力を強く感じました。

これは5月の話ですが、おそらく過去から現在まで、マスク着用率は世界一を誇っているでしょう。日本は挨拶時に外人のようにハグや握手など、コンタクトする習慣もあまりないですし、飲食店の出入り時には必ず消毒液で手を消毒したりします。国民個人の感染対策はおそらく世界一でしょう。その結果、日本はどこの国よりも早期に感染を抑え、コロナウィルスの脅威から脱した国になったでしょうか。

答えは、いいえ、です。

7月後半から8月頭の新規感染者数が世界一多い国は日本

です。これはどういうことでしょうか。飲食店なども時短営業となり、テーブルにはパテーションまでも完備、ソーシャルデイスタンスとかもきちんと守り、演劇や映画、スポーツ観戦などの座席も密を避け、プロ野球などはベンチにいる選手やコーチもマスク着用等々、ここまできちんと対策を講じ、しかもそれを罰金なくともきちんと守る真面目な日本人。その国が、

7月後半から8月頭の新規感染者数が世界一多い国

となってしまいました。私は外国、それもロシアというある種特殊な国に12年間住んでるので、感覚が日本と大きくずれて来てるのも強く感じてます。ロシアに長く住んでるので、人の目をほぼ気にしなくなった感覚もあります。そういう私でも久々の日本の衆人監視の視線は、中々の強烈なものでした。私でもそう感じるのですから、日本人の方にとってマスク外すのは相当に勇気いるなと、、、。これがマスクに関してだけでなく、

衆人監視による行動の制限によるストレス

がほぼ全ての業界の慣習や人間関係に大なり小なりあるなと思うと、恐ろしさも感じました。今、日本は猛暑で熱中症対策などが叫ばれてる中、本当にマスクって必要なのかな、、、と思う人は多けれど、

それを口に出せず衆人監視の中で自分を抑えて、自分の考えとは違う行動をしてる状況

が私はとても異常だと感じるのです。誤解を受けるといけないので書いておくと、マスクをしたい人はすれば良いし、したくない人はしなくて良い、と思うのが私の考えです。私は非喫煙者ですが、タバコを吸うのはその人の自由、という考えです。しかし、

自分はそう思ってないのに、人の目を気にして自分の行動を制限してしまう、

事には大いに反対です。今回の5年半ぶりの日本では、まず最初にその傾向がますます強まってるな、と激しく感じました。

世界一真面目で世界一ストレスを抱えている日本人、

人の目や集団の暗黙の流れに平気で声を上げる若者たちがもっともっと増えてくれば、日本はどんどん変わっていくでしょう。そのためにも、私たち大人は心をオープンにし、そして情報をきちんと集めて分析し生きていくことが必要だなと感じた東京での日々でした。

そんなわけですが「鉄のカーテンの内側から5」、マスクからみる日本の衆人監視について、でした。

感想なども書いてね。後、知りたい事や質問などあったらお気軽に!

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