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ニャンコトバ 18 #小牧幸助文学賞応募作
猫のいない海の淋しさ。中紅花の心は藍へ。
🌙✩
ニャンコトバ ソノ ジュウハチ ニャ
中紅花
「なかくれない」
と読みます。
あの子の心は「中紅花」という和名のピンク色
「中紅花」(なかくれない)とは、紅花だけで染められた明るい薄みの紅色のこと。
平安時代の式目『延喜式』にもその名が記された由緒ある伝統色。
紅花だけで染められ、濃い紅花染めの「韓紅」(からくれない)と、淡い紅花染めの「退紅」(あらぞめ)との中間色。
単に「中紅」とも書かれることもあります。
これを「なかべに」と読むことで、江戸前期以降の紅花から作られる「片紅」で染めた、鬱金などで黄みを加えた紅色の「中紅」を指し
全く別の色になります。
現代の口紅などでの「中紅」は「なかくれない」よりも濃い「なかべに」色です。
紅は古来「くれない」と読んでいましたが、「べに」と読んで色名になるのは、江戸時代からだそうです。
・画像・
上の二色が「中紅花」「中紅」の違いです
下の三色はどのピンク色
にしようか
迷った候補の
「中紅花」「槿花」「朱鷺」です
↓
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・中紅花(なかくれない)
・槿花色(むくげいろ)
・朱鷺色(ときいろ)
私の中では、心のピンクは、色と由来を見て「中紅花」がピッタリでした。
そして、黄みのない明るく薄い紅色の「中紅花」の心に、猫への「愛」と、「夜の海の色である青」が重なり、深く濃い「藍」に変わる。
その「藍」と「黄蘗」の月が混ざると「青緑」になると思ったからです。
「青緑」は海の色とも言われます。
昼間は陽差しを浴びて、「夜の美しい青」から「淡い青緑」となる。
『ニャンコトバ』
満月の夜に、海で出会った猫とあの子の物語。
海のように澄んだ、心のコトバ。
見惚れてしまうほど美しい青緑の月…。
じゅんみは
長い説明になってしまいましたニャ🐈💦
✩全20話✩
パズルのようになっています。
最終回に繋げた本当の『ニャンコトバ』を載せます。
その後、短編小説としての『ニャンコトバ』を記事にする予定です。
ニャンミハ
🐾オマケニャ🐾
今回のヘッダー
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アウトラインをいつもの黒ではなくて、このペンにしたくて
朝から温めました🖊
↓
温めたら使えた!😊
最後までお読みくださりありがとうございます🐈
じゅんみは
・・・・・・・・
🫛豆知識🫛マダアルノ?
ピンクの和名は他にも沢山ありました!
・石竹→撫子由来
・薄紅梅
・桃花
・牡丹
・長春→由来忘れた
・浅緋→こちらも由来忘れた
・乾鮭→生の鮭の身(サーモンピンク)
などなど…
ちなみに
・槿花→蘇芳の鉄媒染、源氏物語「あさがお」の木槿や、「槿花一日の栄」など儚さがあるそうです。
・朱鷺→万葉集や日本書紀にも朱鷺の羽根の色として画かれ、黄みがかった淡く優しい桃色で、江戸時代には紅茶や蘇などで染められたそうです。
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