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不登校の海② はじまりと見逃したサイン

2020年5月、新5年生になったばかりの長男が不登校になりました。noteでは長男が9ヶ月かけて学校に復帰するまでの記録を公開しています。

「はじめに」はこちら★


長男が不登校になったのは2020年5月。
ちょうどコロナ禍の休校中に始まった5年生の新学期からでした。

でも今思えば、長男はずっとサインを出してくれてたのです。
今日は、私が気づくことができなかったそのサインについて。

ちょっと気弱な男の子

長男は2010年3月生まれ。早生まれということもあってか、保育園の頃からみんなの後をついていく感じの「マイペース」な男の子。

すごく慎重な性格で、はぐれそうになったりスーパーや公園で追いかけまわしたりした経験は一切なく、いつも私の目の届くところに居るような子どもでした。

1歳から保育園に預けましたが、最初こそ私と離れるときに泣いたものの、慣れてからは「保育園に行きたくない」と主張することは一度もありませんでした。お迎えに行くといつも嬉しそうに寄ってきて、「今日保育園楽しかった?」と聞くときまって「うん、楽しかった。」と答えました。

とにかく「おとなしくて手のかからない子」。

長男はずっと、そんな印象でした。

それは小学生になっても変わらず、4年生になって最初の不登校を経験するまで「学校行きたくない」と自分から言うことは一度もありませんでした。

ただ、そのくらいおとなしい子どもだったので、「からかい」の対象になりがちではありました。

小学1年生の頃、学校の帰りに近所の友達数人分のランドセルを持たされて帰ったり、鬼ごっこで長男が鬼になってる間に他の子達は示し合わせて別の遊びをしていたり(それは長男が泣きながら教えてくれた数少ないことの一つです)。

毎回そんなことばかりではなく、仲良く遊んでいるときがほとんどではありましたが、そもそもそれほど気が合うわけでも無かったのかもしれません。

学年が上がるうちに長男にも気の合う友達ができて、近所の子どもたちとは疎遠になっていきました。


1年生のときは担任のK先生も怖かったようです。

児童が間違えたり忘れ物をすると恫喝して叱りつけるのだと、近所に住む長男と同じクラスの女の子のお母さんが教えてくれました。

「長男君、K先生にめちゃくちゃ叱られてるみたいでうちの子が心配してたけど、大丈夫?」って。

長男から何も聞いてなかったわたしは「そうなの!?」と驚きました。

懇談や家庭訪問ではすごく穏やかで、めちゃくちゃ柔和な印象に見えたのです。

長男が何も言わないので「叱られても長男は気にしてないだけなのかな?」なんて、私は気楽に考えてしまっていました。

本当は叱られて辛かったけど、親の私に言えなかっただけだったんですけどね。そのくらい、当時のわたしは長男の気持ちを理解できていませんでした。

自分も子どもの頃、親に学校であったことや友達とのことを話すタイプではなかったので、そんなものだろうと思い込んでいました。


次の記事では、そんな長男が2年生の時に「チック症」という症状が出たときのことをお話しします。

不登校と直接関係ないかもしれないけれど、わたしのなかでは「あの時もっと彼の心の中を気遣っていることができたら…」と後悔していることの一つなので。

チック症




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