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殊勲賞
昨日は、次女の大学卒業式やった。
2020年4月に入学式もないまま入学し、
コロナ禍の最初のほうで大学の運動部での
集団感染があって
けっこうな騒ぎになった影響もあってか、
リモートでの授業が長く続いた。
真面目にやっていて、単位もちゃんととっていたから
リモートじゃなくなったあとは
学校に行く回数自体も多くなく
学校への思いも薄いらしい。
私は大学時代が人生でいちばん気楽で楽しかったし、
勉強もがんばったと今も思っているけど、
そんな貴重な時代を
ほぼ家でひとりで授業を受けて、
あまり友達もできずに過ごした次女のことを
不憫に思っていた。
大学って学校のカラーもあるし、
わりと似たような人間が集まってくる
確率も高くなると思う。
友達を選ぶ目もだんだん肥えてくるし、
私も生涯の友人を得ることができた。
あくまでも私の場合ではあるけど、
サークル、語学クラス、ゼミで
それぞれに新しい出会いがあって
良い影響を受け成長したという思いがあったから、
子ども達にも大学には行って
有意義に過ごしてほしいと思っていた。
次女が大学に入学するタイミングで
離婚したこともあり、
学資保険で入学金と2年生までの
資金はあったものの、3年以降の学費は
心もとないところはあった。
元夫は、父親であることにかわりないから
学費の半分くらいは出してくれるかと思っていたけど、
まったく出す気がない、と言われた。
でも、次女は努力家で成績も良く、
2年以降は学費免除の奨学生に合格し、
自力で大学を卒業した。
だけど卒業式も出席するか迷うくらいに
大学での思い出がなく、友達と言えるのは、
高校から同じだったひとりだけだそうだ。
(積極的にかかわろうしなかったのは
彼女の選択で、この時代でも大学でたくさん友達を
作る人もたくさんいるというのは分かっている。)
で、どうやら就職もしないらしい。
基本的に、私は大学まで出たら
独立すべきと思っている。
長女は、卒業後は隣の市で就職して、
家から通える距離ではあるけれど、
ひとりで住んでいる。
次女も4月になったら、家から出ていくものと
思っていたけど、結局家にいるらしい。
家にいてもいいけど、というか、
次女が家にいてくれると、私自身はとても助かる。
弟妹の面倒もよく見てくれるし、
私が仕事で遅くなることが多かった時期は、
家事もしてくれて、ごはん食べたらそのまま
寝てしまってた私のごはんの片づけまで
してくれていた。
結局、子どもたちに自立しほしい、と言いながらも
このままではずっと次女に甘えてしまって、
次女自身もいつまでも自分の時間を
奪われ続けることにもなるというのがあって。
生まれたときから、家には
ひーおじいちゃん、ひーおばーちゃんがいて、
なかなか二人ともぼけていたので
赤ちゃんながらも後回しにされることも
多かった次女。
それでも、ひーおじーちゃん、ひーおばーちゃん
ともうまく関わってくれて、
私のことをいちばん助けてくれた。
小学校5年生のときに私が三女の出産で
入院したときも、弟の保育園送迎をしてくれた。
ほんとに心優しい子に育ってくれた。
小学校の卒業時に将来の夢、を書いて
学校新聞に掲載されるっていうことがあったけど、
ほかの子が「アイドル」とか「弁護士」とか
具体的な職業を書いているなか、次女は
「優しい人になりたい」って書いていた。
(ちなみに長女は、「すごく長生きしたい」だった笑)
彼女はちゃんと将来の夢をかなえている。
中学生に上がる前にひーおじーちゃんに続いて
ひーおばーちゃんも亡くなり
同居することもなくなったので
引越しをして、環境がガラッと変わった。
その影響のストレスやったのか
中学生の間は、起立性調節障害で学校にも
きちんと通えず、勉強にもついていけずで
大変やったと思う。
それでも、高校、大学にはなんとか進学して、
無事卒業してくれた。
中学生の頃のしんどかった時期も
朝休むってなっても、いつも
「ごめん、休む」って言っていた。
病気やし、ごめんなんて言う必要ないのに、
私に気を遣ってたんやと思う。
繊細ゆえ、他人との関係を築くことに
すごい疲れるんやろうなあと
かわいそうに思うこともある。
まだこれから社会に出ていく必要はあるけど、
今の時代、私たちのころとはまったく違う方法で
社会とかかわっていく方法もあるのかもしれない。
だから、お金さえ入れてくれれば
まだしばらくは家にいることを許そう、と
次女には言っているけど、
私のほうは本音では家にいてくれてありがたい。
卒業式の写真送って、って頼んだら
撮ってない、と言われたけど、
卒論の殊勲賞を受賞したと嬉しい報告があった。
4年間、無駄ではなかったよね。
お母さんからも、よくがんばったで賞を贈ろう。
卒業、おめでとう。