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それはずばり、知ること。伝統文化、伝統工芸を残すにはどうしたらいいのか?。伝統工芸を纏う私&伝検って何?
知ること
クールジャパンに少し関わってきたこともあり、よく質問を受けます。
伝統文化、伝統工芸を残していくにはどうしたいいのでしょうか?
ずばり「知ること」です。
ずばり、知ることなんです。まずは知ろう。知ろうとしよう。
日本の伝統文化を、いったい自分はどれほど知っているのだろうか。
改めて考えてみたら、多くの人は日本人であり日本で暮らしながらも
よく知らないし価値を語れない。
私がイタリアで暮らしていたとき、日本のことを色々聞かれても
ちゃんと答えられなかったし、知らない自分を知った。
知ること、触れること、行動すること。
皆様はいかがでしょうか?
伝検テキストが届く
いつもお世話になっている時事通信社の出版局が発行した「伝検」公式テキストが届いた。
この本は、日本の伝統文化を総合的に学び、2級、1級、アンバサダーとい
う検定を突破するためのテキストでありながら、教本にとどまらない「人生
に生かせる内容」だと私は感じた。
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公式HP
まさに「一家に一冊」必要な本。
私たちの日常生活を豊かにする教養本であり、いつも本棚に置いておき、工
芸や文化の基礎知識を体系的に学べる本になっている。
多くの項目があるが、興味を持った所から開いて読んでいくのもいい。
私自身も、職業柄やはり 染織や伝統色から攻めてみた。
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価値継承の重要性。
そして、伝検が担おうとしているのは、世界を魅了する、日本の伝統文化の「価値」継承。存続していくための一つの手段として検定があるということ。もっと多くの人が日本の素晴らしさを再発見することの重要性。
冒頭に書いた、私が思う、まずは 知ろう。
ここにつながっている。
裾野を広げ、課題となっている後継者の不在の解消や次世代の職人の育成に繋げていくこと、そしてそのためには、その価値に見合った対価の支払いを、理解していくことが大切であるというメッセージ。
そして価値ある豊かな知識を得て、日常生活を豊かに生きること。
そのような伝検のミッションに心から賛同します。
伝検 賛同者として
よって、私などは、まだまだこれから学びを深める段階ですが、時事通信社・境社長から「ぜひ賛同者になって欲しい」という光栄なお言葉を頂きましたので、設立趣意書へサイン致しました。
協会入会案内のパンフレットなどに掲載されているそうですが、
そのことに恥じることなく、私自身今一度、日本の文化を学ぶことで日々を丁寧に生きていきたいと思います。
そして、体系的に基礎をしっかり学んで伝えられるくらいの人にはなりたい。
染織や伝統色ことなどは、ある程度詳しいと思っていましたけれど、いやいやまるで浅い。汗。
伝統工芸 & 伝統文化
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この本では伝統工芸として、陶磁器、ガラス、金工、染織、木漆工、和紙、建築、庭園、浮世絵を、
また伝統文化として、伝統色、文様、茶道、和菓子、日本茶、食文化、歳時記、能楽、人間浄瑠璃文楽、歌舞伎の各分野を幅広く取り上げられています。
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基礎を制覇したら、私の場合は服飾に関係する項目を手はじめに、自らも調べ、脚を使って動き、深く研究していきたく思っています。まずは知り、そして動く。
服飾の世界でも必要不可欠
服飾の世界においても、ファッションしか知らない、ということがいかに軽く表面的なものでしかないのか、
もっと深く知的で楽しいものですよ、ということを
あらゆる角度から伝えていきたいので、
私の元で学ぶ生徒さんにも、推奨していきたいと考えでいます。
人間関係も業界を越えた繋がりが大切で、このような素晴らしい考えの元
に「新たな価値創造」をしていく方々を身近に感じることができ、大きな刺
激を受けている。
年を重ねるほどに、、
私も来年には還暦を迎える年になりました。
これからどんな最終章を送っていくのかと考えた時、日本の文化を学び、微力ながらでも、継承の一助になれるような活動はしていきたいと思っています。
やってきたファッションを基盤にしながら、目指すところにサステナブルや多様性があることも伝検との共通点、広い目と心で融合し、未来を創造していきたい。
伝統工芸を着る
加賀友禅を纏う
考えてみれば、私の生活、およびワードローブには、数々の日本の工芸品と呼べるものが多い。
今年5月に、金沢での講演会で、登壇した際に着用した服も、金沢の工芸である、加賀友禅のパンツを纏った。
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加賀友禅プリントのパンツです。
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《デザイン》 加賀友禅の、外側の輪郭から内側に行くほどぼかされていく外ぼかし、一枚の葉の中で紅葉や枯れなどを表すための三色使い分けての三段ぼかし、模様を描き分けるための白抜きなどの技法を用いて、金木犀を描いています。 単品ではもちろん、同素材のシャツとあわせても着られるように、裾幅や分量感のバランスをデザインしています。
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友禅を紹介するページです。
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そして 木漆工の壁装飾にもうっとり
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漆の器類はもちろん愛用していますが、私がとても大事にしているのはこちらの万年筆。
セーラーの 「蒔絵万年筆」35年間愛用しています。
夫からのプレゼントでした。
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加賀蒔絵作家: 二代目 大下香仙 の蒔絵作品
美しく古典的な柄が多いが、このバラは、非常にモダン。
現在はすでに売られておらず
プレミアムな柄ともいえますね。
モダンな赤いバラは、プレゼントしてくれた主人から見た
私のイメージだったんでしょう。
パーソナリティーも大切にしたステーショナリーを、長く愛用し、
しかもそれが 日本の伝統技術が施されているものだとしたら
それは ファッションで着飾るよりはるかに
上質な御洒落なのかもしれません。
さぁ 皆様もぜひ、日本の文化を学びませんか?
検定テキストなんて要らない、という感性だと、その時点で大きなチャンスを逃している、もったいないです。
いずれ私も検定を受けるかも知れないが、この本は、その対策本と考える必要もないほど、今まであるようでなかった本かな。
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豊かさ、はお金だけでは手に入らない
私は読みます。読み込み、興味を持ち、知らなかったことを知る。やれることを見つけて自分事としていきます。
結果、日常の生活が潤い豊かになることでしょう。
簡単に手に入るものや、何も考えず否が応でも入ってきてしまう
溢れんばかりの情報過多な世の中で
何を選び 何に触れ
心躍らされ
癒されて
大切にする気持ちや
愛おしく思う気持ち
ものもひとも、、、起きることのすべてが、自分自身
が蒔いた種ですから
心地よく、地に足を付けて生きたいならば
自分自身が蒔いた種を信頼し、大切に収穫できる
実りになるよう
日本の伝統文化、伝統工芸をもっと自分の中に、社会にも
根付かせていきたいと思います。
時事通信社の境社長、編集者の天野さん、
学ぶきっかけを下さり、心よりありがとうございました。
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装力講義を。
感謝とともに、微力ながら、これからも
一般社団法人 日本伝統文化検定協会のご活動を応援していきます。
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