寄り道には意味がある~聖徳太子コード
何年も日本語の本を読んでいなかったけど、つい最近「読書会」をきっかけに本への扉が開かれ、自分にどくどく栄養が流れ込むのが感じられます。
明日、お話を聞きに行く関係で「聖徳太子コード」を読み始めました。
聖徳太子コードは、著者の中山康直さんが中学生の時に臨死体験をして、そこで見た歴史上の五つのシーンのうち聖徳太子が出てきたのが鮮烈で、見たものを解き明かすために数十年に渡り世界中を巡りヒントを探し、パズルのピースをつなぎ合わせて書かれた本です。
信じがたい臨死体験をただグイグイ押し付けてくるのでなく、丁寧に史実や実存するものと照らし合わせて織り成す推論に納得、良く調べられているのと広い発想に感心、とっても面白い。
日本って混じりっ気のなさが「これぞ!」と誇らしいものと思っていたけれど、史実を掘り返してみて、中山さんが異空間で見てきたビジョンと合わせていくと、かなり異国が流れ込んでいる。だいぶ持っているイメージと違う。文化だけでなく、人も結構な確率で外国人がいたような。
子どものころマンガ「日本の歴史」を夢中で読み、歴史が好きになったけど、さわりを多少わかっているだけで、それがどんな意図や目的によるものか考えたことがなかったな。それでも見聞きしてきたことが助けになってつながっていく。子どもに勉強する意義って言うの難しいなと思ったりするけど、こういうことか!と気づきました。
聖徳太子は日本で生きていた人だけど、中山さんは世界中からヒントを得ていきます。そこに出てきたキーワードがわたしが子どものころから好きで触れてきたこととあまりにも合致するので驚いてしまいました。
子どものころ、星を見るのが好きで「ほしぞらノート」なるものを作り、自主的に先生に提出したり、父にしょっちゅうプラネタリウムに連れて行ってもらっていました。今でも各星座のα星の名前くらいは言えます。聖徳太子は途絶えていた星信仰を復活させようとしていたそうで、北斗七星や北極星を描いたものもたくさん残っています。
中山さんの臨死体験には役行者が出てきます。
中学生のころ、「宇宙皇子」というシリーズ物の小説に夢中になりました。宇宙皇子は頭に角を持った少年で、小角(おづぬ)さまという修験者のもとで修業をしていく話です。この小角さまは役小角がモデルと何かに書いてありました。恥ずかしながら役行者のことを中山さんのこの本を読むまで知らなかったのですが、あれ?役行者ってこれは小角さまのことでは?調べたら役行者は役小角のこと、一気に宇宙皇子が面白かった記憶がよみがえりました。
中山さんの考察の旅は役行者を追ってメキシコまで行きます。そこで太陽太陰暦が伝わりマヤ暦完成に関わったのでは?!というワクワクする推測をしています。マヤ暦もわたしが今年から導入しているアイテム。持ち歩いている手帳もマヤ暦、マヤ暦を世界に広めたホゼ博士の通訳をしていたみこしさんという女性とラジオまでしています。
いいなと思ったものにパッと飛びついて関わってきましたが、こんなに一冊の本に出てくるなんて、ものすごいご縁を感じてしまいました。
人生には無駄なんてひとつもなくて、勉強する意義もここにあるのでは。いろんなこと知っていればこういうときに役に立つ!
まだ本は途中。続きにどんなことが書かれているのか。
明日の中山さんの講演も楽しみ。
よかった、ありがとう。