知的好奇心と感性〜「音読×発酵」
日本語音読指導者として、音読を伝える活動をしています。カタカムナから始まる古典、古事記、古今和歌集、土佐日記などを読んでいくのが定石ですが、「音読×発酵」という企画では、テキストから離れた題材をピックアップして音読を楽しんでもらっています。
数年前に坂井洋一先生の「ワクワク古代史セミナー」でホツマツタエを知って、その面白さを音読でも一部表現できると思い、題材に選んでいます。
今日は9月に予定していたのがリスケになった会でした。
音読で音を楽しんでもらいたい、と思い、解説に走らないように気をつけていますが、少し深めて説明すると、参加者の方々が喜んでくれます。知らなかったことを知れて嬉しい、そんな感想を書いてくれることもちょくちょくあります。
ホツマツタエは何度か開催している題材だけど、あやふやだった知識をはっきりさせようと調べていたら、すごく楽しいことに気づきました。この人がこんなことしたから、この地がこう呼ばれているのか!先日行った秩父の神社にこの登場人物は祀られているのか!歴史のロマン、というものかな。寝不足続きなのに目はらんらん、資料を引っ張りだし調べ物をしてメモをしました。ああなんて楽しいんだろう。知識主体より体感重視、と思っているもののワクワク止まらず。知って嬉しい感覚をひさしぶりに満喫しました。
明けた今日、ホツマツタエのお話を交えながら、音読を進めました。それぞれが日本語の奥深さを感じてくれ、完全に意味が分かりきらない古代の歌も「やっぱり感性で聞けばいいよね」となって、解説があった末の感想が「音がすべて」となって皆さんの感度の高さに感動しました。
解説は古典音読をする上で「壁」となりかねないと思っていたのが「扉」になりうると思えました。むやみやたらではなく、必要と思えることをわたしのセンスでしていけたら。
古典音読のレッスンはプライベートレッスンになることが多いですが、「音読×発酵」は参加者が複数になり、それぞれ意見の交換ができ、各々知っていることを寄せ合わせて化学反応が起こり、みなさんの満足につながります。ここで生まれた交友関係が育っていく様子を後日聞いたりするのも幸せです。
今日も例にもれず、音読をきっかけにいろんな話が飛び交いました。
毎回簡単なお食事をお出ししていますが、皆で同じものを食すことも一体感が生まれ、雰囲気がどんどん和んでいきます。話はますます広がりを見せ、それぞれにプレシャスな時間になったかなと思います。
「ご一緒したみなさんとも共通の話題があり豊かな時間でした」
「一緒に参加した方々の話が興味深く刺激になりました」
「知らないことを皆さんから聞けてよい時間でした」
など、この場でのめぐり合わせも存分に楽しんでいただけた様子がアンケートからもわかりました。
そして「カタカムナ・日本語サイコー♡」とも♬
毎度同じ言葉での締めくくりになりますが、「音読×発酵」はわたしが企画するものの、参加者の方々に作っていただく会。
こんな素晴らしい会をできる機会を与えてもらっていることに心より感謝します。
よかった、ありがとう。