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あなたが時間を忘れるときは?~素読会

日本語音読指導者としての活動として、ミクマリ音読道場を相棒のしゅりさんと開いています。

わたしには会社勤め時代がトータル10年ほどあり、そのほとんどは営業職でした。既存のクライアントに通うスタイル、新規営業で飛び込みしたり。前年のデータが割り増しされた年次月次の売り上げ目標があり、とんでもない特需でもない限り達成できるものではないのですが、達成できなくても毎月お給料がもらえます。

フリーでの活動は人生初、長年営業として働いた経験則からか自分の嗅覚でマーケットを定めアプローチしていますが、企画した体験会やイベントの参加者があって会場代を自腹でなく払えて報酬をいただけるシンプルスタイル、生身の身体で航海している感覚に奮い立ったり、現実の厳しさに震えそうになったりしています。

ミクマリ音読道場は親子向けの「古典音読&サイコロ暗算コース」と大人向けに「大人のための深める音読コース」の二本柱で去年の9月から活動しています。

加えて、体験会で母音子音の基礎発声を身に付けてくれた方向けに「素読会」を開くことにし、昨日が三回目でした。

集まったのは二名、以前体験会に来てくれて、「大人のための深める音読コース」を受講してくれたこともある方々です。

講師の細かな音読指導や古典に関する解説はなし、体験会で体得してもらった母音子音の基礎発声を忠実に守りながらひたすらテキストを音読する会。
寺子屋の群読がイメージです。

母音子音の基礎発声、カタカムナ5,6首を発声することからスタートし、全部で80首あるカタカムナのうち1~10首を2種類の読み方で音読します。意味のわからないカタカムナ、その響きとリズムは不思議と心地よい、意味がわからないけれど、断片的に推測できそうな音の並びもあり、面白い。参加者のおひとりは言霊を調べたりで「一文字」に常に向き合う方。もうひとりの方はコミュニケーションセラピストとして言葉を紡ぎ誰かに投げかけ受け取るお仕事をしている方。大いにカタカムナの深い魅力を感じ取ってくれました。

ひたすら音読するコンセプトの素読会ですが、1時間声を出し続けることはなかなか大変、参加者の方々のペースに合わせます。昨日はおふたりのみの参加だったので、ひと段落したらしばし感想タイムに。その中でカタカムナの文字の組み合わせが面白いということから言霊の方が、

「わたし何かを組み合わせることが大好きで、それをしていると時間を忘れてしまうの。この引き出しの中の配置とか人でもなんでも。」

みんなはどうですかの問いかけに、
「調べもの。検索をして深く深く掘ったりしているとあっという間に時間が経っている」

「ぼうっとして頭の中に浮かぶ点と点を結び付ける」

「単純作業。ひたすら目の前の草を抜いたり里芋の土を落とすような農業の手伝いとか」

三人三様。
今度「没頭の会」を企画したらどうかしらと思いました。ルールは他の人の邪魔をしない=しゃべらない。広いお部屋にそれぞれ気に入りの場所に陣取って用意してきたことをする。インドア限定、持ってこれるものでやるという制約が付きますが。

小休止のあとは、テキストの音読。
古事記を4通りの読み方で読み、スサノオの歌を読んだところで終了。

「今までで一番楽しかった!」

おふたりの意見が合致。
おふたりは音読道場についても「こうだとわかりやすい」「こういうのがあったらいい」などと色々アイディアを伝えてくれました。

会社とは違う、参加者と一緒に自由に作っていけるかたち。
心と心が触れ合った素敵な「素読会」となりました。
没頭のワンアイテムになりますように。





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