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冬至の日に鎌倉で

息子の熱が下がりました。
丸二日以上、高熱が続いて気が気じゃありませんでした。
土曜の今日は午前中吉祥寺にあるブイネットで音読サイコロ暗算道場の仕事があるし、午後は指導者仲間と鎌倉で約束をしていました。
鎌倉はともかく、午前は仕事に行かなくてはならない。祈るような気持で明け方4時に息子に触りに行ったらまだ熱い、ああ鎌倉は行かれないかもしれないなとつかの間の眠りにつき6時過ぎに起きだして息子に触ったら、あれ?下がってる!信じられない気持ちで熱を測ったら36度台。ああよかった!息子によく頑張ったねえと惜しみなく言いました。

こんなに長い間高熱が続いたのは数年ぶりでした。熱が下がってどんなにホッとしたことか。息子は声もしっかりして台所に入ってきたので、ちょうど用意し終えた朝ご飯のお粥と昼ご飯のおそうめん、鶏の胸肉をゆでたもの、りんごをむいたのをわたしの留守中に食べるように伝えました。

ブイネットでの仕事が終わった後、鎌倉に向かいました。
指導者仲間でもあるお友達とランチしました。
お互い様々な悩みや迷いがあり、話し続けました。答えが出ないことでも共有することで楽になったり、わたしたちはこう思うよねと同じ感覚であることを嬉しく感じたり。仲間がいるっていいな、と思います。価値観が近く相談し合える仲間。彼女は音読指導者仲間であるけど、もともとは2年前の夏に石川県の珠洲でのサマーキャンプで一緒になり、親交を深め、指導者同士になり密に連絡をし合う仲になりました。
珠洲に行ったのはおひさまのおうちが主催していたから。おひさまのおうちを知ったのは、松永暢史氏の一冊の本を購入したことがきっかけ。たった一冊の本がわたしの子育てを決め、人生後半の職業を与え、かけがえのない仲間に出会わせ、日々忙しく活動する積極的なわたしを作った。このことに今日改めて感謝しました。

思う存分おしゃべりした後、もう一つの目的、少し歩いてとあるギャラリーに行きました。真菰を使ったしめ縄の個展が開催されており、少し前に知り合ったはるなさんが作った真菰のしめ縄が飾ってありました。薄緑色の色合いの真菰、とても良い香り。繊細だけど確かな強さがある作品の数々。とってもかわいらしい声をしたはるなさんが説明をしてくれました。
しめ縄に稲穂があしらわれているのは五穀豊穣を感謝し、翌年の豊作を祈るため。しめ縄は数年にわたり飾っていてもよい、お米が使われたものはどんど焼きしたらいいけど、今できるところがなかなかないし、せっかくのしめ縄を手放したくない、と言う気持ちもある、それを許してくれない神様はいないと思うんです、と柔らかく話してくれました。

はるなさんは4年前に編んだしめ縄を見せてくれました。全く緩むことなく経年で風合いが変化したしめ縄。
ひとあみひとあみ呼吸を入れていくことでしっかりと編めるようになったそうです。ささやくようなかわいらしい声だけど話す言葉には芯があり、ひとつのことをし続ける人の強さを感じました。小さな空間は真菰の香りでいっぱいでひとつしめ縄を購入しました。

とてもいい香り。
細かく編まれているのがとても素敵。

断捨離でなんでも処分してナンボみたいになっていたけれど、しめ縄を迎えとっておくということが自分にとってちょっとした変化です。ゼロイチだけの価値観じゃない、ものを伴った伝統は大切にしよう、はるなさんの話を聞いて思いました。そして、はるなさんと知り合ったのは風水術セミナーでそこで断捨離をすべきと教わり断捨離に火が付いたことを面白く感じました。

帰り道、別れたばかりのお友達からメッセージが来ました。18:21が冬至点だからその時間に願い事するといいよ、と。地元の駅に着き駅のスーパーで買い物をして外に出た時ちょうど18:21になりました。1分間そこに立ち、これからの自分と息子に思いを馳せました。

はるなさんはガーゼの袋に細かく切った真菰をいれたのをくれました。今日は当時ですから、鍋で煮出してお風呂に入れてください、真菰風呂になります、と。真菰なんて知りもしない夫と息子も真菰の匂いを肺一杯に吸い込んでいました。

良い冬至となりました。

よかった、ありがとう。

12/22(日)まで真菰のしめ縄展やってます。
鎌倉駅より徒歩5分。

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