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日本人の標準装備

おはようございます。

最近、21日Havingチャレンジというのに参加をしています。こちらの本をもとに、先輩のNLPコーチが主催されており、自分の持っているもの(Having)に目を向ける習慣を作るために、毎朝、自分のHaving(持っているもの)→太陽がある、家族がいる等、当たり前だと思っているものに意識を向けます。そしてFeeling→幸せ、悲しいなど、自分の感情を言語化します。それらをコミュニティに毎朝ポストしていくというもの。

人間は誰しも、足りないものやネガティブなことに目を向けがち。(これは生存本能と結びついており、脳の仕組みなので仕方ないし、なくては困る機能)
カップに水が半分入っているのを見て「半分しかない」「半分もある」と思うか、という問いがありますが、私はどちらかというと「半分しかない」と思うタイプであるとも自覚しています。
でも、そのこと自体をネガティブに捉える必要もないと思っています。十分でないということに気が付かなければ、それを満たす方法を考えよう、と思うこともできないからです。
ただ、いつも不平不満や「ないことばかり」に注目する人生は楽しくないし、永遠に満足することができない。結局はバランスと、使い分け、ということになりますが、Havingのチャレンジを始めて1週間ぐらいで、ふと目についた本がありました。
「人間力のある人はなぜ隠徳を積むのか」という本です。内容は、すごく目新しい、というものではなくとも、「ああ、そうだった」と改めてつい見過ごしていたり、当たり前だと思っていた日本の良いところに気づかせてくれる本です。(まさにHaving の視点)
私自身、香港で、文化の違う人の中に住んでいると、どうしても、「日本人として見えていなかった足りないところ」が浮き彫りになったり、香港に住んでいる日本人の友人たちとも「海外はこういうところが素晴らしいのに日本は…」にフォーカスしがちですが、武士道や、場所を清める、といった無意識に私たちの中に根付いていることを再評価することも大切だと思いました。

例えば、「足でものを蹴る」というのは日本ではお行儀がわるいとされていて、例えば、香港でクラスを受けていたときに、ヨガの先生がブロックを足で蹴ってずらしたりしたときや、足で雑巾がけをしている人を見たやものを投げたりする人をみる時に、違和感を感じます。でもそれらをしている人には普通のこと。文化が違えば、常識も違うので、一概に良い悪いは言えないのですが、日本人が繊細、細かいといわれるのにはこういった小さなことが関係しているのではないでしょうか。
また、私の行うヨガクラスでは、ポーズを長時間ホールドするので、一人一人がクッションやブランケット、ブロックなどの補助具を使って調整するのですが、少しでもやりにくそうな人がいないか、ブロックの高さはどうか、温度は適温か、ライトの明るさは、など、細かいところが目に飛び込んできます。私は香港と、日本でヨガのトレーニングを受けたのですが、同じ環境を整える、様子を観察して配慮する、ということについても、その重要視する度合いや、細やかさのベースが、まず日本と海外では違うと思いました。特に、私のクラスに来てくださる外国人の方からは、「スペースを整えてくれて心地いい」「安心する」というフィードバックをよく頂き、忙しい女性が多いので、ブランケットをそっとかけてあげたり、というちょっとしたことで自分が大切にされている、という気持ちを持ってくださるようです。
日常生活において、場合によっては、気を使いすぎたり、気の使いあいで本来の「お互いが気持ち良い時間を過ごす」という目的から外れてしまっては意味がないのですが、やはり「気がつくことができる」というセンサー、「相手のために何か差し出す」という姿勢が、日本文化の中ではある程度常識、標準装備として皆に備わっているというのは、ユニークであり、強みでもある。それを認識した上で、賢く使い分けていきたいものです。こうした強みは、どういう場面でどう活かすかは調整できるけれども、全くないところから身に付けるのは至難の技ですから。

上記の本の中で、武士道精神というのは、相手を全て優先するのではなく、自分の軸を持った上で、ということが書かれていました。そして、強い人こそ、相手を思いやった行動をとることができる、ということも。社会的なプレッシャーから、自分軸を持つことや自己理解以前に「周りを優先すること」が強要されていて、それが気遣いと混同され、自分が弱いのに恐れや世間体から周りを優先することが、お互いの強制力として働く…なんとも歪んだ状態になってしまっているから、皆苦しいのだと思います。

どうしたら、日本人の標準装備の強みを活かしていけるか。それにはやはり、自己理解、そして自分の好ましくないパターンから自由になることに尽きると思うのです。色々な方法がありますが、ヒプノセラピーはそのために有効な方法の一つ。なぜなら、自分の無意識にある思考パターンの原因となっている経験にアプローチし、自分で再定義をすることで自分自身によって、癒されるプロセスを経るため、その後の行動や選択が変わってくるからです。

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