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ユリの殖やし方
美人にたとえられるユリの花ですが、たくさん殖やしてユリの花壇にすると、より豪華になります。ここではユリの殖やし方について解説いたします。
子球を育てる
生育環境が良い場合は親球の横に子球ができることが多いです。ユリの子球ははずれやすいので、球根を掘り上げたときに子球をはずしてあげてください。
ちなみに、ユリは花壇や大鉢に植えたままでも翌年に開花することが多いですが、秋になって葉が枯れてきたらいったん球根を掘り上げた方がいいでしょう。球根のまわりにコガネムシの幼虫がいることがあるので捕殺してください。
掘り上げたあと、親球は元の場所に植えなおして、子球はポットや小鉢に清潔な園芸用土で植え付けてください。日当たりと風通しの良い場所で水切れしないように管理し、毎年、ひとまわり大きな鉢に植え替えていきます。
条件が良ければ1,2年で開花するようになります。
なお、子球ができても親球が腐ったり小さくなっている場合は生育環境を改善する必要があります。
鱗片挿し
ユリの球根は鱗片の集合体になっています。鱗片を1枚ずつ剥がして植えると、しばらくすると小さな球根ができるので、それを育てることで1度にたくさん殖やすことができます。
鱗片挿しの適期は9月下旬です。普通は球根の一番外側の鱗片は薄いので使いません。外側から2番目の鱗片が一番成功率が高いようです。さらに、殺菌剤で鱗片を殺菌すると成功率が高くなるようです。
市販の種まき用の用土やバーミキュライトなどに鱗片の1/3が土の上に出るような感じで植え付けます。植え付け時に上下を間違わないようにしましょう。使用する鱗片が多いときは育苗箱やプランターを使うと便利です。
置き場所は雨のかからない日陰です。挿してから2日後くらいにやさしく水まきしてください。乾燥を防ぐために上に新聞紙などをかけておくといいでしょう。
用土が乾燥したらやさしく水撒きします。真冬には凍らないように注意してください。
春になると鱗片の下部に小さな小さな球根ができて根がでてきます。これを丹念に育てると3,4年で花が咲くようになります。
むかご
オニユリなどでは葉のつけねにむかごができます。このむかごを植え付けると普通にユリになります。花壇などでは落ちたむかごが自然に発根していることもあります。
むかごは育苗箱などに種まき用土を入れて種まきの要領で植え付けてください。乾燥しないように軽く覆土します。
あとは鱗片挿しと同様の管理をするといいでしょう。むかごから育てると2,3年で花が咲くようになります。
初心者の方には鱗片挿しよりも成功率が高いですが、むかごができない品種が多いのが難点ですね。