カランコエを見直そう
カランコエとは属名でカランコエ属には100種以上の種類があり、多数の園芸品種が作出されています。
カランコエ属の植物はマダガスカル島や南アフリカを中心にインドや中国、マレー半島などにも生育しています。
一般の花屋さんに並んでいるのはベニベンケイ系の園芸品種で、多肉の葉にかわいらしい小花が房になって咲く、冬の鉢花ですね。
それ以外にもベル型の小花を咲かせる系統や、近年の多肉植物ブームに乗ったコダカラベンケイ系の品種も園芸店では見かけるようになってきました。
多肉植物愛好家にはトメントーサ(月兎耳)やティルシフローラ(デザートローズ、唐印)、ベハレンシス、プミラ、セイロンベンケイなどもおなじみかもしれません。
カランコエだけで1大コレクションを作れるほどのバリエーションがあります。
多くの品種は10℃以上の温度を維持できれば枯れることはないので、防寒対策さえできれば育てやすい植物です。
逆に高温で鉢が蒸れると根腐れしやすく、真夏の直射日光に当たると葉焼けしやすいです。
なお短日植物なので一般に花を咲かせるには短日処理が必要になります。
ブロッスフェルディアナ系
マダガスカル島原産のベニベンケイ(Kalanchoe blossfeldiana)から改良されてきた品種群です。
原種は赤い小花を咲かせますが、ピンクやイエローなど花色も豊富になりましたし、八重咲きの品種もあります。
近年は1年中、鉢花として出回っていますが、やはりまだクリスマスからお正月の鉢花というイメージが強いようです。
霜がつくと枯れるので真冬は必ず室内で管理してください。
逆に暖房が強く、鉢土が蒸れると根腐れします。
マンギニー系
マンギニーを中心とした交雑種のグループです。
ベニベンケイ系とは異なりベル型の花を咲かせます。
立ち性の品種と下垂性の品種があります。
ミニアータ系
ミニアータを中心とした交雑種のグループでスタンドタイプでベル型の花を咲かせてくれます。
夏の暑さに弱く、夏越しするには高山植物並みの管理が必要です。
コダカラベンケイ系
葉先に子株をつけるのでコダカラベンケイソウと呼ばれています。
子株を取って挿し芽すると簡単に殖やすことができます。
花はベル型ですが、日本では花のない多肉植物として流通しています。
1年中屋外で生育可能な地域では早春に開花します。
ティルシフローラ(デザートローズ、唐印)
冬にきれいに紅葉することからデザートローズとも呼ばれ、人気の多肉植物ですね。
条件にもよりますが、まさに赤いバラの様に赤くなります。
冬から春にかけて長い花茎を伸ばして、白い小花を咲かせます。
花後には親株は枯れますが、株元から子株が出てきます。
葉焼けするので真夏の直射日光は厳禁です。
トメントーサ(月兎耳)
多肉質の葉が白い毛で覆われ、葉の端になると毛の色が茶色くなる、かわいらしい見た目の植物です。
ウサギやクマのぬいぐるみのようにも見えることから、多肉植物マニアのコレクションの中にはたいてい入っていますよね。
乾燥にきわめて強いので扱いやすいのも人気の秘密でしょう。
真夏の直射日光に当てると葉焼けします。
できれば15℃から25℃で春や秋の直射日光のような光に長時間当ててください。
花はまず咲きません。