第1回JAあおやぎまつり開催!
JAあおやぎまつりとは…?
先日、JAあおやぎまつりを開催しました。
JAあおやぎまつりというのは、私「junko aoyagi」のまつりのことで、私に関わっていただいる方々(主に地域づくりに関わっている方)にお集まりいただき、色々わちゃわちゃやってみようという意図で企画しました。
ちなみに、イニシャルで言えばJAだけなのですが、JAだけですと某農業関係の団体さんの略称とかぶってしまうので後ろに「あおやぎ」をつけて、JAあおやぎまつり。
出発点やネーミングはかなりにふざけていますが、中身は「デザイン思考に関する学び」や「ゲームの可能性について考える」などなかなか面白いコンテンツになったので、これは書き留めておいた方が良いと思い、筆をとることにしました。ぜひ、ご一読ください。(つらつら書いていたら約4,000字になってしまったので、飛ばし飛ばし読んでいただいても結構です!)
そもそもJAあおやぎまつりをやることになったきっかけ
まずはそもそもの開催のきっかけをお話しします。
昨年から毎週定例で1時間、会員制高級サロンのように地域づくりや他事例やその他もろもろの情報交換(自分はどちらかと言えば、情報をもらいまくっている)をしている、Code for Japanの砂川さん、株式会社コンセント/PUBLIC DESIGN LAB.の小橋さん、豊岡市地域おこし協力隊の渡邉くんに「せっかく色々やってきたのだからなんか発表する場を作ってみなよ!」「JAさんだからJAあおやぎまつりでさ!」とふっかけ(?)られ、おーそうか、それは面白そうだ、と話し始めたのが今年の5月頃のこと。
みなさんのお言葉通り、昨年はシビックサービスデザインゼミをやってみたり、シン稽古堂塾の運営を始めてみたり、そして、なにより自分の法人団体を立ち上げてみたりと激動かつ実りの多い1年を過ごしてきたのです。
一方で、シャイでナイーブで緊張しいの自分は、地域に行ってお話ししたりファシリテートしたりすることはあっても、自分が主催での会をほとんど持ったことがありませんでした。(多分皆無に等しい…)
ということで、みんな手伝ってくれるって言ってくれているし、なんか乗せられている感はあるけど乗ってみよう!なんとかなるでしょ、知らんけど!とやってみることにしました。
コンテンツどうしよう?
コンテンツの検討は非常に紆余曲折ありました。何しろ、伝えたいことや出演してもらいたい人がたくさん!とりあえずてんこ盛りにしてみたら、まぁ、何がしたいのか良く分からない!
最初は2日間日程で考えていたので、2日間の日程を作っちゃー壊し、作っちゃー壊しを行うこと約2か月。10月中旬実施という日程だけ残し、他は全く定まらない状態でした。
それでも、多分この機会を逃してしまったらこの先当分このようなことはしないだろうな、と思い、1日に日程を縮小し、ポイントを「自分たちでできるまちづくりためのヒント」にして、えいやっ!で2つのコンテンツに絞りました。それが
⑴地域でもできる⁉e-スポーツを考えよう!
⑵デザイン思考を学ぼう!
の2つです。それぞれ次項で詳細をご紹介します。
地域でもできる⁉e-スポーツを考えよう!
さて、このコンテンツを思いついたきっかけは単純です。
自分自身がゲームが好きだから(笑)。
といいつつも、どこの子どもを見てもニンテンドースイッチを持って対戦とかしながら遊んでいるもの目の当たりにしていましたし、ゲームが強いと子どもたちから尊敬のまなざしで見られることも身をもって感じていた(大乱闘スマッシュブラザーズにおいては多少勝てるので結構戦いを挑まれる(笑))ので、これを地域活動と結び付けたら何か化学反応が起きてくれるのではないか?と期待したうえでの企画でした。
(e-スポーツの定義を言い始めるとなかなか難しいと思うので、とりあえず今回はデジタルを使ったゲーム=e-スポーツとしています。)
ゲームは2つ。ニンテンドースイッチの「大乱闘スマッシュブラザーズ」と「リングフィット」。ただし、ただただゲームをするだけではあまり役に立たないので、きちんとこのような活動を地域で行うための「目的」「手段」「想定しうる課題」をホワイトボードに書きながら楽しんでいただきました。
そして、この企画実施における良かった点は、実際の小学生2人に来てもらって素直な意見をもらえたこと。「もし家の近くでニンテンドースイッチのゲーム大会があったら参加する?」と聞くと、2人ともYES!!。更に最近学校ではやっているゲームを聞くと、地域によってはやっているソフトが違うとのこと。
友達がやっているから自分もやっているというような、ゲームそのものだけが目的ではなく、一種のコミュニケーションのツールとしての使い方をしている子もいるようで、「なるほど~」と勉強になります。
小学生に質問ばかりしていたので、面白かったのかな?と若干不安になりましたが、大人相手に大乱闘スマッシュブラザーズでバリバリ勝てていたのでとても楽しかったようです。
想定しうる課題に関しては、機器周りをどうするのか・もし買うとなったらどれくらいの値段なのか・実施するソフトをそれぞれ変えることによって地域同士の連携も可能?などなど、本当に実施するための細かい部分についてみんなで考えてみました。
個人的には地域×ゲームはキラーコンテンツになると思っていますが、特にテレビゲームなどのデジタル機器を用いたゲームについては、目の敵にされることも多く、地域内でご理解いただくのには少し時間がかかるかもしれません。それでも、少しずつ「コミュニケーションツールのひとつ」としての可能性を感じてもらうために地域のみなさんが行動を起こせるよう研究を重ねましょう!ということで本企画を閉じました。
デザイン思考を学ぼう!
こちらのコンテンツについては、ぜひ砂川さん、小橋さんの知見をみなさんに!と思っていたのですが、
「JAあおやぎまつりなんだから青栁さんがまずは話をするのが必要だよ」と言われ、「確かに~」となり、事例紹介からプチワークまでサポートを頂きながら立案しました。
まず大きな壁が、いきなり地域の方に「デザイン思考」と言っても絶対に刺さらないということ。地域づくりにおいても、「問題発見と問題解決」の考え方は重要ですが、それをいかにデザイン思考と言わずに知ってもらうのかを考えました。その中で出た結論が「とりあえずワークをやってみる。その後の解説で今やったことの意味を理解してもらう。」
お題は、渡邉くんが現在交通安全に関するプロジェクトをしているということ、地域の課題だけどあまり真剣に考えたことのなさそうだということで「いのししやシカを轢いちゃう事故」を中心に、問題の探索~定義のワークをすることにしました。
とはいえ、事故だけでは視野が狭くなってしまうので、流れとしては
⑴野生動物とのエピソード
⑵そのエピソードの中で何が問題なのか
⑶問題を問いに変える
の3段階でワークをしてもらいました。
検討段階では「野生動物とのエピソードってそんないっぱいあるのかな?」という不安もありましたが、みなさん出てくる出てくる(笑)。いのししやシカだけではなく、クマやトンビや猿とのエピソードもわんさか湧いてきます。それも、畑を荒らされた、といういわゆる典型的な獣害のエピソードだけではなく「トンビが空から魚を落としてその鱗や血が飛び散って大変!」や「地区ごとにシカの性格が違う。●●地区はおりこうさんだが、●●地区は凶暴」など面白いものがたくさん。
更に、小学生も一緒に考えてくれ、野生動物に車がぶつかりそうになったエピソードを発表してくれました。
次に、そのエピソードで何が問題なのか考えていただきました。そもそも野生動物が多すぎることが問題、人里に降りてくることが問題というしっかりとしたお答えもあれば、そもそもぶつかっても問題のない車がないのが問題だ、というゴリゴリなお答えもあり、様々な視点でいっぱい意見を出していただきました。
そして、ワークの最後にそれぞれの問題を問いに変えました。トンビが空から魚を落とすエピソードについては「どうすれば魚が落ちた瞬間に処理できるか」という超難問に変わりましたが(笑)、人里に降りてくるのはエサがないのが問題であるということで「野菜くずをどうすれば山の中に運べるか?」という実現可能性がありそうな問いも出てきて、大いに盛り上がりました。
一通りワークをした後に、小橋さんから「今やっていたことはデザイン行為の一種で、問題の探索~定義の部分である」ということを分かりやすくご説明いただき、みなさん「なるほど、納得!!」とご理解いただきました。
やはり、理論から入るよりも実際やってみて、どういうことであったのかと説明されることで腹落ちするのだなぁ、と実感しました。
こうやって少しずつデザイン思考が浸透することによって「何が問題なんだっけ?」という一番大切な部分をみんなで捉えることができるようになると思います。今回参加してくださった方が地域に戻られても、そこを忘れずに活動していただけたらいいなぁ~と切に願いながら終了しました。
まとめ
今回は砂川さん、小橋さん、渡邉くんの力を大いに借りてこじんまりと実施しましたが、やはり今後地域活動をしていくうえで、「新しいこと・ものを取り入れてみるマインド」「問題の本質をとらえるための考え方」が重要で、それは一朝一夕ではなんとかなるものではないため、継続的に色々と仕掛けていく必要があるなぁ、と改めて感じました。
そして、なにより当事者にお話を聞くのは大事。どうしても時間や労力がかかるので疎かにしがちですが、今回小学生に学んだこともたくさんありました。そんなところも感じてもらえていたらいいなぁと思います。
最後に、今後もみなさんのサポートを十二分にいただきながら(図々しい(笑))地域づくりをたくさんの人と楽しく行っていきたいな、と思います。
色々とお力添えをいただきました、みなさまありがとうございました!