夕方5時過ぎ 金木犀の香りに誘われて 鼻を空に突き上げる 住宅街の雑踏の中 私の胸のザワザワするものが動き出し 身体の隅々まで走り回る 公園で子ども達が風を切る …
突然恋に落ちたあの日から10年が経ってしまった。あの時の事を時々思い出す。 そんな時、厳しく長い冬を耐え、やっと芽が顔を出した蕾が暖かな太陽を浴びて膨らみ、花…
言葉の投げ合いが続き 小さな棘が彼と私の心の奥底に ズサズサと突き刺さる 些細な日常の埃がいつの間にか 積み重なっていた 彼の怒りの塊が彼自身を殴ったかのように…
ドアを開けた瞬間に 私の頬に秋かぜが吹く 火照った体の熱がサラサラと 小川の様な優しさで 一気に流されていく… 体の芯からつま先まで身体を確かめる様に… 私はス…
雨の夜 私の身体はチョコレートに溶けていく 甘くて苦い気持ち 屋根に当たる雨音 トントン…トン…トン… 時を少しずつタイムスリップさせる 私の奥に眠っている記憶…
4月から中学生になった。クラスには小学校 からの友達が1人、薫ちゃんが居たので何とか小さな居場所を作ることができた。 中学校の世界は薄っすらと化粧をした人、背が高…
初めまして。こういうのを書くのは初めてなので、お見苦しい所も多々あると思いますが温かい目で読んでもらえたらなと思います。 そもそも、文書を書くのは苦手で頭の中が…
アグア 『短編小説.詩』
2024年10月18日 23:55
夕方5時過ぎ金木犀の香りに誘われて鼻を空に突き上げる住宅街の雑踏の中私の胸のザワザワするものが動き出し身体の隅々まで走り回る公園で子ども達が風を切る料理店の裏口から遠い異国のスパイスが香り今まで食べた料理を思い浮かべながら私の思考を奪っていく…踏切の警告音コン、コン、コンとリズムよく鳴り響く踏切を足早に渡る青年達金木犀の香りが声を運ぶ「合唱の
2024年10月14日 09:47
突然恋に落ちたあの日から10年が経ってしまった。あの時の事を時々思い出す。 そんな時、厳しく長い冬を耐え、やっと芽が顔を出した蕾が暖かな太陽を浴びて膨らみ、花が咲く瞬間の様なエネルギーが私の身体を包み虹色に熱くなる…。私は思いっきり手を伸ばし、身体を抱きしめる。愛おしく彼を思って…今でも…。 あの日は夕方から雨が降り始め、秋の空気をいっそう冷たくしていた。 友達の雪乃とお祭りに出かけ
2024年10月12日 18:21
言葉の投げ合いが続き小さな棘が彼と私の心の奥底にズサズサと突き刺さる些細な日常の埃がいつの間にか積み重なっていた彼の怒りの塊が彼自身を殴ったかのようにみるみる憎しみに満ちた形相に変化した怒りの電波を帯びた部屋の物たちが宙に舞いグサリ、グサリと身体を傷つける言葉は熱で燃え尽き灰になってユラユラと茜色の夕焼けに吸い込まれた何が言いたかったのか…言えたのか…
2024年10月8日 23:40
ドアを開けた瞬間に私の頬に秋かぜが吹く火照った体の熱がサラサラと小川の様な優しさで一気に流されていく…体の芯からつま先まで身体を確かめる様に…私はスカートの裾を少し襷上げコンクリートのステージで踊り出すつま先を上げ無重力の中でのステップしていたいつからだろう…夕焼け色のライトが私を照らした汗と一緒に私の黒髪が顔にくっついていた黒い仮面がゆっくりとはが
2024年10月5日 19:00
雨の夜私の身体はチョコレートに溶けていく甘くて苦い気持ち屋根に当たる雨音トントン…トン…トン…時を少しずつタイムスリップさせる私の奥に眠っている記憶が目覚める花のように笑う彼の笑顔互いを探るような口づけ温もりが繭のように私を包むそして私は静かに満ち足りた気持ちで眠りにつく
2024年10月4日 12:49
4月から中学生になった。クラスには小学校からの友達が1人、薫ちゃんが居たので何とか小さな居場所を作ることができた。中学校の世界は薄っすらと化粧をした人、背が高く胸板が厚い人など、不揃いな人間がたくさんいる。先輩とすれ違う時の汗とコロンの匂いに私の鼓動が敏感に動いた。コンクリートの校舎は冷たく、爪で引っ掻いた様な跡がいくつもある3階建ての建物。小学校の校舎と変わり映えしないのに私の身体はゾ
2024年9月16日 13:38
初めまして。こういうのを書くのは初めてなので、お見苦しい所も多々あると思いますが温かい目で読んでもらえたらなと思います。そもそも、文書を書くのは苦手で頭の中が整理されずに悶々とする事が多くて…皆さまに読んでもらうことで、自分の中にあるイメージした物や形、気持ちや言葉を書いてスッキリとさせたいと思っています。今のところ…主にフィクションの短編小説、言葉探しなどを緩く書いていこうと思います。よ