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肩こりを推理(3)肩こりが発生する瞬間のエピソード

なぜ体は、仲間どうしのコミュニケーションで、感情に優劣をつけることを嫌うのか。

そのテーマを探し始めたきっかけのエピソードがあります。

30代前半の女性Aさんは、身長155センチくらいの小柄で、よく会社の上司や同僚の仕事の姿勢についての愚痴をこぼしていました。

彼女の愚痴の表現がとてもコミカルで、わたしはお腹を抱えて笑い、愚痴をきかされるあの特有の疲労は全く感じることはありあせんでした。

ある日のこと。

Aさんはいつものように楽しい愚痴を言いかけて、ハッとしたよう様子で、愚痴を中止しました。

その瞬間!

Aさんの骨盤がググググーっとゆがみはじめたのです。

ちょうど骨盤の触診中だったので、そのゆがむ様は、ダイレクトにわたしの手の平に伝わってきました。

おいおいおいおい!? ちょっと待った! いま何が起きてる???

わたしは一瞬パニックに陥りました。

ここ(当院)は、骨格を整えるところなのに、余計にゆがんでしまっては困るのです。

わたしはAさんに聞いてみました。

「いま何で愚痴を言うのをやめたのですか?」

「あー、きのうセミナーを聞きに行って、人の一面だけを見て嫌ったりしてはいけないなーって思って」

なるほど。確かにそうだ。特段おかしな話でもない。彼女は正しい努力をしていると思う。

でも、その努力をはじめた直後に彼女の骨はゆがんだ。

これはいったいどういうことなのだろう。

このことをきっかけにわたしは、感情を封印することと骨のゆがみの関係を探りはじめました。


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