心の穴は埋められる
思春期の頃にポッカリと空いた穴は
もう、埋められないのだろうと
諦めていました。
お前に長所なんてない。
中2の春に両親から笑いながら言われた一言を、当時の私は冗談と受け取ることができませんでした。
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小学一年生の時から、新学期に提出する家庭調査表の「長所」の欄だけは空欄でした。
多分両親は、私が有頂天にならないようにわざと記入しないだけで、ホントはちゃんと私の長所をわかっていてくれるんだろうと思っていました。
中2の新学期、いつも通り長所だけ空欄のままの家庭調査表を両親から受け取った私は、たずねました。
「ねぇねぇ、私の長所ってなあに?」
その、返答が冒頭の言葉です。
茶化さないで真剣に向き合って欲しかった思春期の気持ちはテレビの音でかき消され、私は部屋に戻って泣きました。そして私は大人になってもこんな親には絶対になるまいと、強く誓いました。
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あれから35年、当時のことはほとんど思い出すこともなく時は過ぎました。
最近、自分がAC(アダルトチルドレン)であることに気づき、少しずつあの頃を思い出すことが増え、noteに書いたり、当時のことを知る友人に話したりしていたところでした。
そんなある日、参加するビジネスセミナーの先生から「自分の長所を友だちに聞く」という宿題が出たのです。
こ、、、怖い。
私には、長所なんてないのに。。。
私は、当時の両親に怒りを抱えつつも、言われたことを真に受けて、すっかり自己肯定感を下げまくって生きていたのでした。
でも、宿題です。やらなくちゃ。
私は、人生で最も怖い質問をすべく、信頼する二人の友人に恐る恐る連絡しました。簡単でいいから教えてほしいと。
返答は思いの外、すぐに返ってきました。
!
!
!
こんなに???というほどたくさん。
ホントだよ〜、というものすごくあたたかなメッセージと共に。
茶化さず誠実に向き合ってくれたことが伝わってきて、ありがたくて泣けました。
そして、あの穴がゆっくりと埋まっていくような感触がわかりました。
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これが今日のタイトル
心の穴は埋められる
です。
子供の頃、当時の自分ではどうしようもできなかった悲しい出来事は、大人になって埋めることができるのです。
別の目的で出た宿題が、思わぬ形で私の過去を癒やすことになりました。
人生って面白いですね。
新しくまた人生をはじめられる!
今、そんな希望に溢れています。