【クリスマスシーズンのヨーロッパ】羊もヤギも猫もいるゴゾ島のローカル・クリスマスイベント
ヨーロッパの地方都市では、毎年ローカルなクリスマスイベントが行われる所があります。
それらのイベントは派手さこそありませんが、地方色豊かで味わいがあり、観光PRの一つにもなっています。
今回はマルタの姉妹島ゴゾで開催される、思いっきりローカルでマニアックなクリスマスイベントを紹介したいと思います。
ゴゾ島アインシーレム
そのイベントの名は、「ベツレヘム・イン・アインシーレム」。
ゴゾ島のアインシーレムという町で行われます。
アインシーレムの町に、キリスト生誕当時のベツレヘムを再現しようというイベントです。
アインシーレムはゴゾのどこかというと……
ゴゾの首都ビクトリアから#301バス、またはイムジャール港から坂を上って徒歩10分程度で到着します。
港から見えた教会はこの広場に建っていますが、クリスマス時期の教会の前には、巨大なクリスマスツリーが聳えていました。
そして教会の向こうの広場に、ベツレヘム・イン・アインシーレムの会場がありました。
今年度の開催スケジュールは、下記の通りとなります。
2023/12/16 15:00 - 19:00
2023/12/17 15:00 - 19:00
2023/12/19 09:00 - 12:00
2023/12/23 16:00 - 19:30
2023/12/24 13:00 - 16:00
2023/12/25 16:00 - 19:00
2023/12/26 14:30 - 19:00
2023/12/27 16:00 - 19:00
2023/12/30 16:00 - 19:00
2024/1/1 15:00 - 19:00
2024/1/7 14:30 - 19:00
入場は無料です。
がちベツレヘム
門の向こうの広場には、2000年前のベツレヘムの街がそのまま再現されていました。
よりベツレヘムの生活感と再現性を出すためか、会場では羊、馬、ロバ、ヤギ、鶏といった生き物たちが飼われていました。
そんな中、ある動物小屋に近づいてみると……
ベツレヘムのイベントに、なぜ子猫……?
会場にはベツレヘムのコスプレをしたスタッフたちがいて、随所でパフォーマンスを見せていました。
やがて「時間」がくると、中央の馬小屋が開場され、並んでいた来場者たちが一斉に中へ入っていきました。
私もその後に続いて入ってみると……
赤ちゃんのキリストを抱っこしているのがマリア様、真ん中がヨゼフ、左端の女の子はちょっとわかりません……。
彼らは次々に中へ入ってくる見物人の前でずっとこんなポーズをとり、カメラを向けてくる観客を横目でやり過ごしていました。
これぞリアル・クリブ(クリスマス時期に出回るキリスト生誕シーンを再現した模型)。
これも信仰心の賜物でしょうか?
ベツレヘムでのキリスト生誕の貴い瞬間を、できる限り忠実に再現しようとした熱意が伝わりました。
ただ1点、この時代に哺乳瓶があったかどうかは疑問が残りますが(笑)。
ベツレヘムにも猫コミュニティーが?
こうして会場をくまなく歩いていたところ、一つ気になるものを発見しました。
このようなハウスが置かれているということは、イベント会場となっているこの広場は、猫コミュニティーの場となっているのでしょうか。
すると……
間違いなく、この広場は地域猫の住まいとなっているようです。
とすると、先ほど動物小屋の中で昼寝していた子猫も、このコミュニティーの一員かもしれません。
イベントのためにキャスティングされた猫ではなかったようです(笑)。
以下の記事で書きましたが、マルタには地域猫が集まり、地域の人が世話をしている猫コミュニティーが、随所に存在するんです。
ここアインシーレムの広場も、そんな猫コミュニティーの一つなのでしょう。
ベツレヘム・イン・アインシーレム、ささやかな知名度の、一地方の小さなイベントですが、どこかほのぼのとした温かさを感じる、独特のイベントでした。
キリスト教徒ではない我々日本人は、クリスマスはキリスト生誕をお祝いするお祭りなんだということを、ついつい忘れがちです。
このイベントは、そんな忘れがちなクリスマスの原点を思い出させてくれ、マルタの人々の、決して畏まらないけど温かな信仰心を垣間見せてくれました。
開催時期中にマルタを訪れたら、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
かわいい猫ちゃんにも逢えるかもしれませんよ(笑)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?