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森の暮らしから繋がれたもの

こんにちは。
じゅんじです。

長野県にある売木村の野営キャンプから無事に帰ってきました。

標高1000mのスマホの電波が届かない場所で
2泊3日の野営生活。

昼は半袖で夜は長袖の気温。
電波が届かないため、
その日の気温はわかりません。

どうにかして調べる方法はあるのでしょうが
それよりも肌で感じる感覚を頼りに生活。

ぼくはテントを持っていかずに
そこにある木を使ってシェルターをつくりました。


シェルターを作る場所は
川から流れる水の侵食がない高い位置で、
より平坦な場所に設置。

水の流れがなくてもなんらかの自然現象で
水が流れてくる可能性があるため
水の侵食に注意をして
観察をしてシェルター作りに。

すでに生えているモミジバフウの木を大黒柱にして
太い木を入れて細い木を入れて…
という順番にシェルターをつくることができました。

夜は寝袋にうずくまり、
周りのカサカサという環境音と
川のながれなど、
寝る行為が自然と一体になった感覚が得られました。

「自然と一体」というのは
僕たちの普段の生活の"寝る"とは
安心感のある家の、
その中の寝室での行為。

それは自然というより
人間の生活のなかで出来事。

「明日は仕事だから寝る。快適な空間で。」
「今日はきついから寝る。よこになってYouTubeをみながら。」

野営での生活では
寝ている間になにが起きるか分からない場所。

人間の動物の意識の中で
生きるために寝る。
でも、寝たら何がおこるかわからない状態。

こんなにも他の生き物の存在を意識しながら
寝た夜はありません。

それでも枝に包まれたシェルターの安心感はありました。

人が何かを建てる意味には
快適さよりも
まずは安心感を得るためにつくるのかなーと。

いや、人だけでないかもね。

自分を囲むことって
どれだけ安心できることか。

物理的な囲まれることもそうだし、
人との繋がりによる「囲まれる」も
安心感を得れます。

生命力の一つ作り方は
「囲まれるスキル」かもしれません。

それは物理的なものや
人との繋がりなどによる心理的な囲まれるスキル。


さて、このキャンプでの生活は
とても得たものが多くて
全て伝えることはとても難しい。

動画を作ろうとおもうので、
ぜひ近々アップロードされる動画を
見ていただきたいです。

写真をお見せしながら
野営した売木村の谷筋の雰囲気を
感じられたらと思います。


隆起してできた谷筋には
水の流れが数本出てきます。

また湿気もたまりやすく
苔が広がった景色がとても素敵でした。

そんな谷筋をきのこたちは好みます。

たくさんの高木の広葉樹、
そして湿気のある谷筋には
あちこちにたくさんのきのこたちがいます。

きのこたちの正体は菌類たちです。

菌類たちのなかでも
外に姿を出して
胞子をとばす姿をぼくたちは「きのこ」と呼んでいます。

この菌類たちは
木とコミュニケーションをとって
共生しているんです。

木に必要な養分を
菌類たちが土中から運んできて
そして木の根に養分を与えています。

必要なときに必要な養分を与える。

土中では木同士がコミュニケーションをしていると、
研究でも明らかになっています。

その木同士がコミュニケーションをとることができているのも
菌類たちのネットワークがあるからです。

離れた木同士が菌類たちのおかげで
コミュニケーションをとることができています。

僕たちが売木村の森の中で
足を入れた瞬間から森たちには
僕たちが入ったことが情報共有されていたかもしれません。

森に入ることは
昔からとても神聖なことされています。

僕がとっても大好きな映画『もののけ姫』。

『もののけ姫』にでてくるモロやショウジョウや乙事主は
森に住む神様たち。

もののけ姫の世界では
室町時代の自然と人の関わりの変化の境界が
描かれています。

森は人が入ってはいけない
森の神様たちのいるところでした。

熊を狩猟するマタギのひとたちは
今でも儀式をして森に入ると聞きます。

人にとっては森の中にはいることは
神様のいる場所に足を踏み入れること。

「神様」というと
面白おかしく聞こえるかもしれません。

でもぼくはそれが自然を感じることだと思うんですよね。

過去の人々は現代よりも
自然との繋がりがとっても深かった。

自然を大切にするということは
過去の人々が大切にしていたものを
感じることだと思います。

とくに自然との繋がりあるものは
命を重んじる大切なことだと感じています。

今回の野営生活では
そんなことを感じながら過ごした3日間でした。

僕たちがいた場所はまだ森の入り口。

人と森の生き物たちが
接し合うエッジの場所です。

これからは人と森の生き物たちで
長い年月をかけて豊かな森を再生していきます。

僕は10年後も20年後も、その先も
この森と何かしらの関わりを持って
生きていきたいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

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junji1996.s@outlook.jp

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