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私の名前の一部には、旬という字がついていて。

よく「どんな漢字なん?」って聞かれると、  「あー小〇旬、の旬です」と答える。     (関西人には「そんなええもんかい!」とツッコマれる)                  

そんなことは置いておいて。

ずっと離れられないというか、離れていない彼との会話を思い出した。

ふとした時に「高校の時が一番面白かったなぁ」とよく言う彼。               付き合ってた頃は、当時の思い出を楽しそうに話す彼を、幸せな気持ちで見つめてた私。それと同時に、当時の彼を想像でしか見られない自分の立場に悲しんだ。           

一回り以上歳上で、生きていた元号も違う。  流行っていた物も、聴いていた曲も。     当時はどう頑張っても彼の隣を歩けていないような気がしていた。  

ある時、

「〇〇ちゃんは若いからこれから」      「俺はもう老いて死んでいくだけの人生」   「時間の無駄じゃないん」

と軽々しく言ってきた彼に、虚しさと苛立ちを感じた。                   こうやって一緒の時代を歩もうとしている、私の気持ちはどうしてくれるのか。        

我慢ならない私は彼に怒鳴った。

「これからの未来は、どうするつもりなん」

彼は、娘ほど歳の離れた私が初めて怒ったことに対して驚いたのか、傷付いたのか、無言になった。そこからは覚えていない。

弱音を吐くなって言ってるんじゃない。

ただ、未来の事ほったらかしで過去を漁るなんてダッサイことして欲しく無かった。

これは私の価値観だけど、          人生はずっと旬だと思う。

「私はもうオバチャンやから女じゃないねん」 「貴方たちはええなぁ。今が一番やん」

って年配の女性たちはよく言う。

だけど、

「人生はずっと旬」だと思う。


私は将来の事、結構楽しみにしている。

仕事も恋愛も結婚も、上手くいく自信はない。 (全く)

ただ、白髪になっても            真っ赤なリップを塗ってお洒落したり、    これでもかってくらい派手なスカートはいてみたり、

やってみたい楽しみな事がたくさんある。

そのために、その年相応の自分につくりあげていくのが一番の楽しみ。

今だに生きてる意味も分からないし、結婚も、ろくな恋愛もしてないこんな私でも、これだけは生きていく上で曲げたくない所。

今思えば彼に怒った時は、自分のために生きていきたいと思った、はじめての瞬間だった。

怒ったけど、寧ろ離れさせてくれてありがとう、と思う。