「共同調査」のススメ
◆共同調査って?
現在の私の業務の中でかなりの部分を占めているのが「共同調査」です。
共同調査と聞くと「何かみんなで集まって調査するのかな」というように捉えられますが、その通りなんです!
組合での調査活動はそれぞれテーマも異なりますし、課題解決の方法も異なります。コストも高いですし、手間もかかります。それらの不安を払拭するために「共同調査」があります。
◆共同調査だと何がいいの?
調査のテーマは個々の組合によって異なりますが、共通した課題は多くあります。年間に大小200本くらいの調査をやってきますと、「これってどこの組合でも悩んでいるんだなぁ」と感じるものがいくつもあります。
例えば「他人とのかかわり方」「会社とのかかわり方」「会社での自分の居場所」「自分のキャリア」などの職場、会社の課題。
組合活動での役員のあり方や組合員の考え方など、わかっているけれども数値的に表すことができないなどの事象から、適切な設問を作ります。
これらはどんな組合でも共通に回答できる設問になっています。
共同調査では数多くの組合役員や組合員に回答してもらいますので、
「自分の組合がどのような状態なのか」
「他の組合と比べどうなのか」
「自分の組合は他の組合と比較してどのあたりにポジショニングされるのか」
「どのような性質を持った組合なのか」など、
自分の組合のみならず他組合と比較した結果を知ることができます。
これらは組合数、回答者数が多くなればなるほど分析精度が上がっていきます。
共同調査ですので自組合だけではなく他組合との物理的なつながりを持てることも大きな特徴の一つです。同じような回答傾向であればお互いに何か課題解決の糸口を持っているかもしれません。そういった他組合との交流ができるようにデータを活かしていきたいと考えています。
もちろん、こちらが用意した設問以外に「こんなことや、あんなことも聞いてみたい」といったことがあれば独自設問を付加することもできます。
コスト面でも単独での調査は100万円以上かかりますが、共同調査の場合3分の1くらいの金額から実施することができますので、今まで調査に踏み切れない組合でも研修1本ほどの金額で可能になります。これは調査の質を落としてコストを下げるのではなく、共通の作業部分を集約することによって重複する作業をなくせるからです。
またアンケートの実施にはWebシステムを使用しますので、印刷や入力等のコストを省けますし、物理的な配布・回収がいりませんのであまり手間もかかりません。
こんな調査のやり方もあるんだ......、と頭の片隅にでも記憶しておいてください。
渡辺 秀一 j.union株式会社 Labチーム
(j.union ゆにおん・ネタ帳より転載)