変容の対象前夜のこと
自分の過去の日記を確認していたらこんなものがあった。2008年の年末である。いささか堅苦しい言い回しで「カッコつけんな」と思うが、それはそれとして、当初は1年続ける想定だけしていたことがわかる。今は2024年。で、今も継続している。昨日少し書いた。
12組曲『2012年のための習作(仮)』にむけて
シャワーを浴びながらその前に読んだ倍音についての様々な実験音楽の書籍の記述を反芻しながら、倍音列音階、倍音列和音、サックスにおける倍音の操作、アンサンブルにおける倍音の干渉によっておこる様々な音の現象について考え、試行すべき視点がひとつ見つかる。さて、今年最後の日ではあるが、自分にはなんら日常とかわりなく過ぎてゆく。襟をただし、そうして来るべき真新しい年におもいを馳せるという、おおよそ似つかわしくない心理があるかと自らに問うがやはり、無い。
しかしながら新しい年を契機に新しいことがひとつ始まる。福島諭さんhttp://www.iamas.ac.jp/~shimaf02/からの提案による{12組曲『2012年のための習作(仮)』}という作曲作品で、福島さんはピアノ、私はサックスで互いに1小節づつそれぞれの楽器で作曲して交互に編んでゆくもの。来年一年間通して継続する作曲作品。一月ごとに締め切られ、様々な約束事を孕みながらお互い作曲し、手渡してゆく。常に具体的な音(スコア)を受けて一年間継続して作曲するということは作曲という行為を始終考え続けることになり、それが1年間継続し、一月ごとにあらたな作曲行為をするとなると、自分にもどういった心理が現れるのか予想はつかないが、得られるものは計り知れない。福島さんとは「サックスとコンピューターのための室内楽」シリーズも進行していて来年はこちらもなんらかの動きがあるかと。
みなさま良いお年をお迎えください。
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