【学び】昆虫食セミナーに参加しました
こんにちは、じゅんえいです。
先日、ご縁があって、「(株)昆虫食のentomo」代表の松井さん主催の「昆虫食セミナー」に参加させていただきました。
まだマイナーな業界であり、昆虫が食べられることすら知らない人も多いと思うので、シェアしたいと思います。
「(株)昆虫食のentomo」さんはどんな会社?
entomo代表の松井さんは、身体を壊されたことがきっかけで、様々な食事方法を勉強され、糖質制限として理想的な食材を探し求めた結果、「昆虫」にたどり着いたそうです。
現在では、先進国の健康増進や途上国の栄養改善をビジョンに掲げ、商品開発や講演などの活動を通して、昆虫食の普及活動を行っておられます。
商品としては、西アフリカ原産のシアワームやサバクトビバッタ、産学連携で開発した、芋虫の入った「いもむしゴロゴロカレー」などがあります。
その他、イベントでの公演、学会、メディア出演などもされておりますが、ここではすべて書ききれませんので、会社のHPを載せさせていただきます。
昆虫と人類の歴史
現代において、なかなか虫を食べる事ってとてもレアですよね。というか食べたことがない人の方が多いのではないでしょうか。
でも小動物などを見ると昆虫を食べていますよね?
では、人間はいつから昆虫を食べなくなったのでしょう。(※もちろん今でも国によっては食べているところもありますし、日本でもその文化が残っているところもあります)
それはどうやら、生物の身体の大きさに関係している可能性が高いとのことです。
ケイの閾値:霊長類が昆虫を主食にするかどうかの分岐点が500gである
つまり、身体の大きさが500gを超えると、昆虫食が主食ではなくなるとの説です。これは何となく、イメージしやすいのではないでしょうか?
身体が大きいのにちまちまと小さい虫を食べていたら、なかなかおなか一杯になりませんし、動き回る虫をつかまえるのも一苦労です。おなか一杯になりたいのに、つかまえるのにエネルギーを使ってしまいます。
そうなると、霊長類は葉っぱや、根、果実などを主食に選ぶようになってくるというわけです。
人間も生まれた段階で、すでに3000gほどありますから、この説によると、昆虫を主食にするのは合理的ではない感じがしますね。
それでも人間は、昆虫を食べてきた!
あまりなじみがない昆虫食ですが、日本でも主食ではないものの、その文化は残っています。
日本で一番、食べる昆虫の種類が多いのは、長野県だそうです!
その数17種類…!「昆虫食の里」として、以下のような記事が上がっていました。
お店で昆虫料理を出してくれるところもあるそうで、長野に行った際にはぜひ探してみて下さい!
そういう私も実は、宮城県出身で幼いころから「イナゴの佃煮」を食べておりました。やはり米どころでは、駆除のついでに食べる文化が残っているのでしょうか。甘くてカリカリしており、帰省した際には、今でもおいしいと思って食べることもあります。
昔は、イナゴをそのまま串にさして焼いて食べたりもしていたそうですが、さすがの私も、佃煮は抵抗なく食べることができるものの、見た目がそのままだと少し躊躇するかもしれません笑
昆虫食すごいぜ~秘めた将来性~
このようにマイナーな業界である昆虫食ですが、なぜ近年注目を集めているのでしょうか。
驚くべき栄養価
驚きました…。
筋トレやトレーニングをされ、食事に気を付けていらっしゃる方なら、食品の栄養価をよくご覧になるでしょう。
100g当たりのたんぱく質でみると、コオロギ粉末は、鶏ささみ肉の3倍近くあります。また、脂質はオメガ3脂肪酸が多く含まれており、疲労回復にも効きます。そしてカロリーも牛肉よりも多く、もうスーパーフードなんじゃないかと思ってしまいます。
SDGs向きの食糧
一つ目は、牛に比べて、必要な水、餌、場所の面で、効率的に生産できます。貧困国でも生産でき、また、栄養価も高いことから飢餓をなくす食材として注目されています。
二つ目は、飼料としての活用や、食品残渣処理に使えるので環境への配慮ができます。
最後に、虫は牛のようにげっぷをしないので、温室効果ガスの排出を抑える事ができます。
災害食や宇宙食になる?!
東日本大震災のような大きな災害が起こり、人々が避難生活の長期化を余儀なくされると、たんぱく質や、食物繊維、カルシウムなどの栄養素が不足してきます。長期化すればするほど、それが原因で体調不良になる人々が属室します。
もし栄養価が高く、繁殖の能力が高い昆虫を食料にすることができれば、このような問題は解決するかもしれませんね。災害の多い日本においては、とても重要な課題だと思います。
また、同じような話として、宇宙食に応用できないかと、NASAやJAXAも注目しているようです。
飛行船という限られた空間では、宇宙に持ち込めるものは、かなり限定されます。運ぶのにも相当なコストがかかりますしね。
そのため、排泄物や食料廃棄物から必要な栄養素を作り出すために、昆虫を活用した循環システムを構築できないかと考えられているようです。
昆虫を食べる事への抵抗感~昆虫食がこえなければならないハードル~
悪いイメージの払しょく
あるテレビ番組では、芸人さんやタレントさんが、自然の中で暮らしている部族(?)のような人たちから虫を食べさせられ、「まずい!うえー」というようなリアクションをとったりしています。また、Youtuberなどがドッキリで虫を食べさせるというような企画をしていたりもします。
このように現代においては、虫は「ゲテモノ」扱いです。虫への嫌悪感はどこからきているかというと、都市化が進んだことによって、「虫=不衛生なところにいる生き物」といったイメージが付いたり、畜産や耕作が発達したことによって「虫≠食べ物」という固定観念が付いてしまったことが挙げられます。
認知心理学を勉強していると、人間はバイアスだらけの生き物だということが分かるのですが、昆虫食に対するイメージも「気持ち悪い」というのは案外気のせいだったりするのかもしれませんね。
昆虫食が普及するためには、まずこのイメージを払しょくしなければなりません。
日本においての法や制度の整備
日本では、昆虫は食料としての法整備等が不十分なようです。「昆虫を食品にするためにはどのような要件を満たせばよいのか」のような基準が十分ではないのです。
これは食品への安全性・安心感につながってきます。このような基準があったほうが、消費者としては安心して口に入れることができますし、生産者の方もやりやすいですよね。
また、食料としての関税がかかっていないので、安価で海外産の昆虫を輸入することができます。一方で、日本は寒い地域が多く、昆虫を生産するときには、光熱費などのコストがかかり、価格で輸入品には勝てないのです。
最後に
私は、将来にわたって、スポーツを楽しみたい、スポーツで心を熱くしたいと思っています。そのため、最近栄養について勉強もしております。
その中で、昆虫の栄養を見て正直驚きました。かなり効率よく栄養を摂取することができるのです。まさにスーパーフードであると感じました。ヨーロッパの市場規模が拡大しているように、今後日本でも拡大していくでしょう。
また、セミナーの中で松井さんは「エビやカニと同じように、昆虫をおいしいから食べるというような文化・風習を作っていきたい」とおっしゃっていました。そのような状況になれば、コロナでリモートワークが一気に広がったように、昆虫食も案外簡単に広まるかもしれませんね。
引き続き、昆虫食についてはアンテナを張っていきたいと思います。
※試食としてついてきたサバクトビバッタとシアワームについては、別の記事でシェアさせていただきます!
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