古代中国の流れを理解するための書籍一覧
三国志やキングダムで古代中国の面白さに気づいてくれた若者諸君に、春秋戦国時代のまだまだ君たちの知らない名君・名臣・英雄・豪傑を紹介したい。今、確認されている一番古い「夏」から特に時代の変わり目をえらんでみました。ここに列挙したのは大筋を理解するのが中心で、小品はまた。
①B.C.15世紀:夏(か)⇒ 殷(いん=商)
「天空の舟」(文春):湯王を助け殷の建国に活躍した名臣=伊尹
(いいん)伝
⓶B.C.11世紀:殷⇒周
「太公望」(たいこうぼう)(文春): 武王や周公旦(しゅうこう
たん)を助け周の建国に活躍し
た名臣=呂尚(りょしょう)伝
③B.C.770年から春秋時代
「管仲(かんちゅう)」(角川):斉(せい)の桓公(かんこう)を助け
て五覇の筆頭に押し上げた名臣=管仲伝
故事「管鮑(かんぽう)の交わり」でも有名。
「重耳(ちょうじ)(講談社):五覇の第二、晋(しん)の文公伝
「妟子(」あんし)(新潮社):あの司馬遷に御者になりたいと言わしめ
た斉の名臣晏嬰(あんえい)伝
④B.C.403年から戦国時代
「楽毅(がっき)」(新潮社):孔明もあこがれた燕(えん)の名将=
楽毅伝
「孟嘗君(もうしょうくん)」(講談社):鶏鳴狗盗の故事で有名な斉
の傑物孟嘗君伝
⑤B.C.221年 戦国時代⇒秦
「奇貨居くべし(きかおくべし)」(中央公論):始皇帝の全国統一に尽
力した名臣=呂不韋(りょふい)伝。
⑥B.C.202年 秦⇒漢
「項羽と劉邦」(新潮社):漢を建国した高祖劉邦伝。
⑦A.D.25年 新⇒後漢
「草原の風」(中央公論):漢を再興(後漢)した光武帝=劉秀伝。
「漢委奴国王」でおなじみのあの光武帝
上記の著者は⑥は司馬遼太郎。それ以外は宮城谷昌光
⑧この後が三国志になる。書籍多数で割愛。
⑨三国志関連の後中国は混とんとした魏晋南北朝時代へ。さらに隋唐へ。
ここで新人紹介。この「Note」紙面で連載が始まったtomodhlさんが
隋統一直前から筆を起こして北方民族突厥(とっけつ)との攻防に視点
をおき、果敢に日本では未開拓の分野に挑戦されています。好漢応援!
⑩ 明から清は司馬遼太郎の最後の長編「韃靼疾風録(だったんしっぷうろく)」がある。
⑪最後に「ローマ人の物語」(塩野七生=ななみ著)について:
今の日本の政治のリーダーに読んでもらいたいのだが、もうそれは手遅れなので、25歳くらいまでに是非読んでほしい一冊。といっても文庫本だと43巻もある。私もまだ五賢帝までで半分ちょっとくらい。肝は「あいつは敵だ。皆殺しにする。」という今のイスラエルとハマス、ロシアなどの思想に対して、ローマは「あいつは敵だ。だが、仲間に引き入れて一緒にすばらしい文明・文化・産業を作り上げようではないか。」という懐の深さである。世界史の中で、王朝というのは普通200年、長くて300年。末期はどこも悲惨である。ローマは西ローマが滅ぶまででも1000年。東ローマだとさらに1000年。そうか、日本は1万5000年かあ。いやいや2600年?とも?
こんなかってなことを書かせてもらって「Note」を立ち上げてくださったスタッフの方には感謝!感謝!