古代の薩摩940年 #48
第二部 弥生時代 赤兎馬(せきとば)=田畑学人の驚き=
張先生は馬に乗れるまでに完全に回復。自分で薩摩の国すべてを見て回って正確な地図を作りたいとおっしゃる。そこで近場から順にみてまわることになった。お供をしたいという希望者が多かったが、結局護衛(用心棒)に張仁、隼軍団から、林史進・菫親子と鮎川健、段小二それに私を入れて7人になった。全員馬である。なかでも菫の馬は栗毛ではあるのだが、異様に赤っぽい。この馬に菫自身が、張仁の意見を参考にして「赤兎馬」と命名したのだという。。張先生もなにやら曰くありげでニコニコしていらっしゃる。実は知らないのは私だけだった。ついに菫が張仁の結婚申し込みを受け入れたのだそうである。赤兎馬がどうしても欲しい菫は今度ばかりは受けざるをえなかったようだ。まあ、私の見るところ、以前から菫もまんざらでもないと思っていたのだが。しかし旅の途中でニヤニヤしていたら、すぐその場で離婚だとおどされているようだが・・