NHKBSドラマ「火怨・北の英雄 アテルイ伝」の周辺(1)
【放送予定】
2025年3月2日から3月23日 毎週日曜日
午後6時45分から午後7時28分 NHKBS・BSプレミアム4K 同時放送(全4回)
2025年3月7日から3月28日 毎週金曜日
(午後7時30分~午後8時13分 BSプレミアム4K
【原作】
高橋克彦「火怨 北の燿星アテルイ」 吉川英治文学賞受賞作
【出演】
大沢たかお ・北村一輝 内田有紀 ・
大杉漣 神山繁 (2人はおしまれつつ先年病没)
高梨臨 石黒賢 ・江波杏子 原田美枝子・髙嶋政宏 近藤正臣
【内容】
奈良時代末期、宿敵・坂上田村麻呂率いる朝廷軍の襲撃に、命を捨てて蝦夷の未来を救った古代東北の英雄・阿弖流為(アテルイ)の生涯を空前のスケールで描く歴史冒険巨編。
奈良時代末期の東北地方。“蝦夷(えみし)”と呼ばれる一族が暮らしていた。彼らは独自の文化を築き、自然の中で平和な日々を送っていたが、全国平定を狙う大和朝廷によって、民の生活が脅かされようとしていた。その時、蝦夷一族を率いて朝廷と果敢に戦った男こそ“古代東北の英雄”阿弖流為(アテルイ)だった。不屈の魂をもって故郷の自然と民を守ろうとしたアテルイの生きざまを描く歴史冒険巨編。そしてもう一つの見どころはアテルイと坂上田村麻呂との戦いと友情。
今だからこそ再放送の意味がある。時宜(じぎ)を得た企画。さすがNHK.
蝦夷(えみし)がウクライナを彷彿させるから。
(注)坂上田村麻呂が任命された征夷大将軍とはもともと蝦夷を征服するという意味の官職だったが、のち鎌倉時代以降は武家政権のトップ将軍を表す言葉になった。
尚、原作者はこの物語の250年後におこる、前九年の役・後三年の役さらには東北藤原氏三代の清衡・基衡・秀衡そして最後は源頼朝に滅ぼされる泰衡までの約150年余りを「炎立つ(ほむらたつ)」という作品にした。こちらは若き日の渡辺謙主演で、20数年前、大河ドラマとして1年間放送された。。
このほかにも「天を衝く」という作品がある。こちらは戦国時代に豊臣秀吉にたてついた東北の英雄九戸政実(くのへまさざね)をえがいている。これらは東北の大河小説陸奥3部作といわれ、それまであまり描かれてこなかった、東北地方から見た中央との歴史を見事に描いた力作である