神さまのビオトープ 〜読書感想〜
神さまのビオトープ
著者/ 凪良ゆう
うる波(ウルハ)は、事故死した夫「鹿野(カノ)くん」の幽霊と一緒に暮らしている。彼の存在は秘密にしていたが、大学の後輩で恋人どうしの佐々(ササ)と千花(チカ)に知られてしまう。うる波が事実を打ち明けて程なく佐々は不審な死を遂げる。遺された千花が秘匿するある事情とは?機械の親友を持つ少年、小さな子どもを一途に愛する青年など、密かな愛情がこぼれ落ちる瞬間をとらえた四編の救済の物語。
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秘密のない人なんて いるわけないでしょ...
うる波のご近所の老婦人の言葉です。
私はこの言葉に、後にも先にも本を読み進める中で考えていました。誰にもある秘密、それは大きい小さいはあるけど嘘ではなくて本当のこと。
そう秘密は真実であるってこと...
確実なもの、確かなことなんてないに等しい暮らしの中で、その人が持っている秘密は本当のことなんだよね。それは幸せに繋がるものとは限らないけど、揺らがないことに間違いないと思うの。
そんなことを感じた一冊でした。
おもしろかった。
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