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『身分社会』

「小泉構造改革以降、急速に進んだ格差拡大の背景には、身分によって処遇が大きく異なる理不尽な仕組みがある。」と述べている本があります。


本日紹介するのは、1957年東京都生まれ、東京大学経済学部卒業後、日本専売公社(現・JT)に入社、経済企画庁、UFJ総合研究所などを経て、現在は経済アナリスト、獨協大学経済学部教授で、50年間集めてきたコレクションを展示するB宝館(埼玉県所沢市けやき台2-32-5)が話題の森永卓郎さんと、早稲田大学政治経済学部卒、学生時代にファンドで財務分析のインターン、リサーチハウスの株式アナリスト、外資投資銀行に勤務後に、企業の民事再生業務に携わって、現在はITビジネスアナリスト、Revatron株式会社代表取締役社長深田萌絵さんが書いた、こちらの書籍です。


森永卓郎・深田萌絵『身分社会』(かや書房)


この本は、ユーチューブで行った森永卓郎さん、深田萌絵さんの「身分社会」に関する議論再構成、大幅に加筆、修正したものです。


本書は以下の12部構成から成っています。

1.森永卓郎 身分社会の最底辺にいた小学校時代

2.深田萌絵 カーストのない仏教幼稚園とカーストが凄まじい公立小学校

3.森永卓郎 身分社会には特権階級がある

4.深田萌絵 非正規雇用という最下層


5.身分社会の源流の一つは学歴にある

6.人間失格になってもお金が欲しいですか?

7.非正規労働者が激増したのはなぜなのか?

8.上位カースト・金融業界の真実


9.金融業界がつくりあげようとしている歪んだ世界

10.どうしてメディアは身分社会問題を採り上げないのか?

11.なぜ政府はこの身分社会対しても対処しないのか?

12.身分社会に対して、私たちはどうやって戦っていけばいいのか?


この本の冒頭で著者は、「身分社会のなかでは、階級の壁を超えることは、容易ではない。」「二人の経験を重ね合わせることで、これまで表に出てくることが少なかった身分社会の実態が浮かび上がってくるだろう。」と述べています。


本書の前半では、「森永卓郎 身分社会の最底辺にいた小学校時代」「深田萌絵 カーストのない仏教幼稚園とカーストが凄まじい公立小学校」「森永卓郎 身分社会には特権階級がある」および「深田萌絵 非正規雇用という最下層」ついて以下のポイントを説明しています。

◆ 見た目、頭脳、運動能力、金がスクールカーストの基本

◆「最後はペンで闘う人間になる」と誓う

◆ 日本最大の特権階級・財務省

◆ 片親、非正規女子と言う底辺


この本の中盤では、「身分社会の源流の一つは学歴にある」「人間失格になってもお金が欲しいですか?」「非正規労働者が激増したのはなぜなのか?」および「上位カースト・金融業界の真実」について解説しています。主なポイントは次の通りです。

◆「人間は学歴ではない」は、人間性では言えるけど、社会では通用しない

◆ 東大生も、9割は凡人

◆ あらゆる属性間で、高度成長期は格差が縮小し、低成長に入ると格差は拡大していく

◆ 投資銀行は、品性下劣な人たちの集まり、ドラッグ中毒が続出


◆ 身分社会から這い上がるのではなく、別の生き方もある

◆ 派遣労働法と小泉構造改革で非正規社員が激増

◆ 支配層が求めていた相対的幸福と奴隷

◆ 現在の金融業は、社会貢献をしていない


本書の後半では、「金融業界がつくりあげようとしている歪んだ世界」「どうしてメディアは身分社会問題を採り上げないのか?」「なぜ政府はこの身分社会対しても対処しないのか?」および「身分社会に対して、私たちはどうやって戦っていけばいいのか?」ついて説明しています。主なポイントは以下の通りです。

◆ 投資にはリスクがあることが報道されていない

◆ 新NISAは戦後最大の金融詐欺

◆ 中小企業が倒産すると、個性的なお店が消滅する

◆ 大手メディアでは真実を伝えることができない


◆ 政府の後ろにいる資本家は、庶民が豊かになると困る

◆ 所得の中央値以下の収入しかない「相対的貧困」の割合が日本で急増

◆ 生活費を下げることによって、お金に縛られない人生をつくり上げる

◆ 教養を身につける: 生きがいづくりと真実を見極める力


この本の締めくくりとして著者は、「すべての夢が叶うわけじゃない。でも、願わなければ、何一つかなわないのが夢」「人生は、夢が一番大事」と述べています。


あなたも本書を読んで、理不尽な階級社会の実態=「身分社会」について考え、自らの生き方を選択していきませんか。


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では、今日もハッピーな1日を!【3543冊目】

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