運動が人生の幸福に与える効果②:「スタンフォード式人生を変える運動の科学」 から
スタンフォード大学のケリー・マクゴニガル教授の著書「スタンフォード式人生を変える運動の科学」をもとに、今回もお話していきます。
前回は、「運動の実施によってコミュニケーションが強化される」という興味深い研究結果に触れながら、以下の内容を解説しました。
・キツめの運動がもたらす「ランナーズハイ」の正体
・運動で生じる脳内麻薬がコミュニケーションを促進する
上記の内容が気になる方は、前回の記事をご覧ください。
今回は、音楽が運動にもたらす効果についてお話します。
音楽が身体を駆動する
ライブ会場やクラブで好きな曲やアップテンポな曲を聴いた瞬間、自然と身体でリズムをとってしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。科学的にみても、これは確認されている普遍的な事実なようです。
脳スキャナー装置で横になった状態で音楽を聞くと、脳の運動系が活性化するのが見て取れる。音楽が聞こえると、動作を計画する補足運動野や、動作を調整する大脳基底核や果核、動作のタイミングを制御する小脳を含む、脳の運動ループが活性化する。リズムが激しい音楽、あるいは好みの音楽ほど、脳のそれらの領域は燃料を消費する。
安静にしている時でさえ、脳の運動を司る部位が活発化するとしたら、動ける時はリズムをとってしまって当然ですね。ここで、興味深い名言(迷言?)を見つけました。
神経科学者のオリヴァー・サックスは、「私たちは音楽を聴くとき、筋肉を使って聴いているのだ」と述べている。
「パワーソング」 がやる気を高める
ただ、どんな音楽でも良いわけではないようです。アスリートの世界では競技前に曲を聞く選手も多いですが、特に彼らが強い感銘を受け、精神的・生理学的な変化を起こす曲を「パワーソング」と呼ぶそうです。
たとえば、アスリートが頭を振り始めたり、つま先でトントンと床を踏んだりする。ほかにも、瞳孔が拡大する、体毛が逆立つなど、生理学的覚醒の明確な兆候が表れる。つまり、アドレナリンによる興奮状態を引き起こす曲だとわかるのだ。
パワーソングは人によって違いますが、以下の共通点があるそうです。また、映画のサウンドトラックやスポーツ大会のオフィシャルソングなど、ポップカルチャーの影響によっても決まるとされています。
・激しいリズム、強い曲調
・1分間に120〜140拍のテンポ
・前向きな気持ちやイメージを抱かせる
曲の特徴のなかでも、底力を引き出すために最も重要とされているのが「歌詞」です。効果的なパワーソングの歌詞(洋楽)には、「ワーク」「ゴー」「ラン」など、運動を想起する単語が含まれている場合も多いそうです。みなさんのパワーソングは何ですか?
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「スタンフォード式人生を変える運動の科学」には、まだまだ盛りだくさんの内容がありますが、今回もこのあたりで終わります。次回を楽しみにお待ち下さい。次回は「グリーンエクササイズ」 の驚くべき効果についてお話します。
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株式会社Pit-Step 御前