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【オリエント急行】🇨🇭バーゼル駅で偶然出会った豪華列車の旅情

スイス・バーゼル駅を訪れた際、偶然目にした光景に心を奪われた。それは、ヨーロッパの鉄道史に名を刻む「ベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレス」だった。この列車は、豪華列車の代名詞ともいえる存在であり、その姿を目の当たりにする機会は決して多くない。たまたまその場に居合わせたことは、まさに幸運であった。


写真1

まず注目すべきは、車体に描かれたエレガントなロゴである(写真1枚目)。「TRAINS SPÉCIAUX」と記された文字と、列車を象徴するイラストが深いネイビーブルーの車体に映えている。このロゴは、オリエント・エクスプレスが特別な列車であることを象徴するものであり、見る者にその格式の高さを感じさせる。


写真2

続いて、2枚目の写真には「SLEEPING-CAR」の文字とともに車両番号「3425」が確認できる。この表示からも分かるように、オリエント・エクスプレスは旅客が長時間の移動を快適に過ごすための設備を備えている。この車両の内装を想像するだけで、ヨーロッパを横断する優雅な旅の風景が目に浮かぶ。


写真3

3枚目の写真には、列車を牽引するSNCFの機関車が映し出されている。この機関車は26000形「シルバー・シリーズ」として知られ、その堂々とした姿は、オリエント・エクスプレスの旅を支える重要な役割を果たしている。プラットフォームに立つ作業員たちの姿が写り込んでいることから、この列車の発着がいかに注目されているかを感じることができる。


写真4

そして、4枚目の写真には「VENICE SIMPLON-ORIENT-EXPRESS」と記されたプレートが映っている。このプレートは、旅の行先と列車のアイデンティティを示すものであり、その存在感は列車の象徴として輝いている。このプレートを目にした瞬間、列車の中で提供される豪華なサービスや美食、そして壮麗な車窓の景色が頭の中に広がる。

バーゼル駅のプラットフォームで、これらの写真を撮影した時の感動は忘れがたいものであった。この列車が放つ雰囲気は、単なる移動手段を超えた特別な存在感を持っていた。それは、歴史的背景や当時の旅文化、そして現在も続く豪華列車としての伝統を直に感じさせるものである。

「ベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレス」は、1920年代に始まったオリエント・エクスプレスの復刻版として、1982年に運行を開始した。この列車は、フランスのパリからイタリアのベニスを結ぶルートをメインに、ヨーロッパ各地を巡る特別な旅を提供している。車両には当時のアール・デコ様式が再現され、乗客は時代を超えたエレガンスを体験できるのだ。

今回のバーゼル駅での偶然の出会いは、ヨーロッパ鉄道旅行の魅力を再確認させる出来事であった。列車は単なる移動手段ではなく、文化や歴史、そして非日常を体験できる空間である。この写真に収めた瞬間の感動を忘れることなく、いつの日か実際にこの列車に乗り、優雅な旅を体験してみたいという思いが強まった。

バーゼル駅で偶然目にした「ベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレス」。その一瞬の出会いは、旅情をかき立てる特別なひとときであった。

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川端 準(Jun Kawabata)
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