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病の名を借りた虚無が僕の脳細胞を腐らせ始め

少しずつ死んでゆくのを自覚しながら

怠惰と諦観に身を任せると

言葉は僕のもとを離れていった

自らの感情に呼び名をつける術さえ失って

それでも尚生きたがる自我を持て余す歪な器の中で

とうに発酵した自己憐憫が鼻をつく

酷く胸焼けのするその酩酊にも飽きた頃

やっと踏み出したこの足は

恒久的な怯えを刻むように

今も震えている


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