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【採用】こんな人雇用しました。その1 ~亜細亜大学の現役女子大生

みなさん、わたしのnoteをご覧いただきまして、ありがとうございます😀

池袋に会社を設立して、しばらくして、大量に面接にお越し頂きました。

わたしの立場は取締役営業部長。

採用人数20人くらいに200人以上が応募してきます。

仕事は資格検定ソフトのテレアポでのセールス。

時給は1500円でした。

ある日、もろギャル風な女子が現れます。

金髪で超ミニ。メイクもどぎついです。

年齢は20歳。身長は158cmくらい。A型でした。

テレアポの経験があるということで、口がうまく、そこが気に入って採用しました。

問題だったのは、現役の女子大生ということ。

通学しているのは、亜細亜大学だと言われて、偏差値的には微妙だなと思いつつ、とりあえず採用して様子見をすることに。

心配だったので、昼間に仕事をして学業に響かないのかどうかを尋ねます。

「講義に出席しないとダメじゃないのか」「単位は大丈夫なのか」「留年とかしたら申し訳ないから」と、そのあたりを何度も確認します。

すると、彼女は全然平気と答えました。

もし、フルタイムで働けば、

実働22日として、月給は231,000円になります。

わたしは採用に踏み切ります。

彼女が夜職でなく、健全に昼間のバイトがしたいという、その熱意に負けたということです。

力になってあげたいと思いました。

その判断が吉と出るか凶と出るか。。。。。


翌月から早速、彼女はセールスとしての頭角を現して、月間何本かの売り上げを出して、歩合給を入れて、月に30万から40万を稼ぎます。

無遅刻無欠勤で非常に優秀。さらに、人柄も良く、付き合いもいい。

池袋のバーに連れて行くと、社員と一緒になって飲むことも喜んでいます。

特に「生まれて初めてカクテル飲みました。おいしい❤」となかなか可愛いことも言ったりします。

一日も休まずに勤務しているので、わたしはマジ顔で聞いてみます。

「うちの会社に貢献してくれるのはすごくありがたいんだけど、大学は平気なの?一回も行ってないよね。卒業できなかったら、親御さんに合わせる顔がないんだけど。。。。」

「はい。部長、大丈夫です!! うまくやってますから。ご心配かけて申し訳ありません」


彼女が4年生になりました。さすがに心配そうです。

「なにか悩みがあるの? なんでも言いなさい」

「えっと、そろそろ卒論を書かないといけない時期です。それだけが心配で。。。」

「そっか。卒論に就活だよね。力になるよ。えっと、学部は?」

「経営学部です。それと図々しいお願いですが、御社に就職って可能ですか??」

「君はウチにとって戦力だよ。喜んで正社員として受け入れたい。それなら、卒論は俺が代わりに書いてやるよ。こう見えても論文書くのは慣れてるからさ(苦笑) その代償にたくさん売ってくれよな」

「ありがとうございます。お仕事に専念して頑張ります!!」

わたしは、3日ほどかかって、経営をテーマとする卒論を彼女に代わって仕上げました。代筆です。ゴーストライターとも言えます。
ほとんど参考文献のパクリもありましたが。
我ながらよく書けたと思います。

半年後くらいに、卒業のめどが立ったと聞きました。
卒論もよくできていて、教授にほめられたのこと。

そのころには、もう、月間50万プレイヤーに成長していました。
わたしも、部長から常務となり、経営に専念していました。

賞与は金一封でも、22歳で、年収約600万。

亜細亜大学にしては、大健闘ではないですか。

卒業も決まり、彼女とは正社員として再契約。

あらためて、履歴書を書き直してもらい、誓約書などを取り交わします。

そして、辞令を社内に開示。

他の社員も、彼女をあたたかく迎えてくれました。

あたらしい、大卒女子の登用です。

初の新卒社員でした。

基本給は、今までの実績を考慮して、30万円を支給。
これに歩合を加算。

わたしは、その春に別の事業を立ち上げるため、社員とお別れの日が来ました。

お別れ会に、全社員から花束の贈呈と、記念品が贈られます。

真っ先にわたしのところに来たのが彼女。

泣きながら、駆け寄って。

「常務のおかげで、卒業も就職も決まりました。わたしにとっての恩人です。どうか、常務のこれからのご活躍をお祈りします」

彼女はギャル服を卒業して、紺のスーツに薄いメイク。

すっかり成長して、大人になったなぁと感激しました。

握手をすると全員から拍手が湧きました。

彼女はわたしに、バーバリーのハンカチセットを渡します。

ちゃんとわたしの英国趣味も知っていたのか。。。。

「ありがとう、大事にします。~さんも頑張ってね下さい。またいつか会いましょう」



それにしても、謎なのは、亜細亜大学。

結局、彼女は約2年間、一度もキャンパスに通わず、卒論を書いたのはわたしでした。

「どういう大学なの??」

正直、ビックリな大学です。



最後まで、お読み下さり、ありがとうございました。よかったらスキ、フォローよろしくお願いします😉






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