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ハワイのコーヒー園

記憶がはっきりしないのだけど、ハワイでコーヒーの栽培園を訪れたのは 2013年の4月中旬だったか(ということが思い浮かぶのは、この年の4月15日にボストン マラソンで爆弾が炸裂したというテロ事件があったからで、この日に僕はハワイに着いたのでした)。

妻の直美によると、ハワイでは Kona(コナ)コーヒーが美味しいのだそうです。その頃はまだ栽培というものに興味がなかったので、(そうか、そういうものか)という感想を持った程度で、ほかに大した考えもなくコーヒーの木を栽培しているという Kona地区のコーヒー園を訪れました。案内のガイドがあったのだと思うけれど、それもはっきりしないくらいに遠い記憶です。ボーッと山の斜面を歩き回りながら細い木を見て、その枝についている実を見て(これがコーヒー豆か)と思う。(まだ黒くなってないな)と考えながら見て回りました。屋根のついた小さなプールみたいな設備があった、と思う。これが何をするところか判然とした記憶がないところからすると、ガイドなしで勝手に歩き回っていたのでしょうか。ひとわたり雑然とコーヒーの木が植えられている(と僕には見えたのでした)斜面を歩き、最後に土産物の売店という小屋に行き、案の定並べてあるコーヒー豆を物色したのでしたが、気づくと少し離れたところに大きな倉庫があって、いやそれは倉庫ではなくて、コーヒー豆の焙煎をやる製造所、なのだそうです。焙煎をするときはその煙突からもうもうと煙が出る、のだそうです。そうお店の人が教えてくれました。なるほどそんなものか、焙煎しないと豆は黒くならないのかと思って、ふと気づくと小さなビニール袋に入った豆がある。薄い緑っぽい灰色の豆で、それが焙煎前のコーヒー豆なのです。興味が湧いた。なるほど、これを自分で焙煎するわけだ。でもどうやればいいんだろう?まぁ調べりゃいいか、そう思って1袋買ってみました。

ウチに戻ってから、さっそく焙煎の仕方を調べ、さてやってみるか(と僕は自分に興味のあることは長く待てない性分です)、と近所に鍋を買いに行った。安くて小さいものでいい、というわけで5ドル。実演は YouTubeでチェックしたので大体のやり方はわかっています。自分流にやってみれば何とかなるだろうと思って始めたのが、もう8年も前になりました。それ以来自家焙煎の試行錯誤を続けてきたわけです。やってみるとそれなりに面白いものです。決して自慢できるほどのコーヒーが飲めるわけではないけれど、それは自分のコーヒー。

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