jun1 nishimura

好きなことがいろいろとあって(誰でも同じだと思うけれど)、それについて書いていきます。そういう自分がクリエイター?とは思いませんが、その方向に向かっているとは言えますね。そんな姿の現在を記していきます。コメントを書いていただきましたら、必ず返信します。お話ししましょう。

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好きなことがいろいろとあって(誰でも同じだと思うけれど)、それについて書いていきます。そういう自分がクリエイター?とは思いませんが、その方向に向かっているとは言えますね。そんな姿の現在を記していきます。コメントを書いていただきましたら、必ず返信します。お話ししましょう。

マガジン

  • ナパ バレーから

    ナパ バレーから遠くないところに住み始めて 30年が過ぎ、気がつけばそのワインばかりを飲んでいます。結局わかったことはワインはストーリー。そのナパ バレーのことを主に、それ以外のものも含めて週に一度ほど書いていきます。ワインが楽しめるようになるストーリーを、ぜひ読んでみてください。

  • 1枚の写真から

    今までに撮った思い出の写真を1枚、その写真から得られたエッセイをつけて不定期にまとめていきます。

  • ブラジル点描

    もう20年ほど前の旅行の記録、ブラジルに3度行って経験したことを綴っています。できるだけ短く書くつもりが、連載で30回近くになってしまいました。それなりに面白ければいいのですが。

  • アイスランド旅日誌

    2021年11月、アイスランドに行ってきました。夏の快適なアイスランドとは違って、冬の季節に入ったばかりの、冷風の強いアイスランドの中を歩いたりツアーに出掛けたり、その記録を書いています。

  • ナパ バレー以外のワイン関連も

    ナパ バレーはよく知られているワインの産地ですが、カリフォルニアには他にも多くの産地があります。そういうところの話題も拾って紹介していこうと思っています。

最近の記事

『剪定』から、早や1か月

2月半ばに『今年も剪定』という記事を書きました。今日は「ここはナパ バレーの南端、カルネロスという地域です」という最後の文章からの続きです。(上の写真は剪定前のもので、この中のどれを、どれくらいの長さに切るか、これがわからないと剪定はできません。) ナパ バレーというのは有名ですが、カルネロスというのはきっとほとんど知られていないと思います。これについては『ナパ バレーAVA』という記事を2月末に書きました。 ナパ バレーは実は南北50 kmくらいの細長い地域ですが、そこ

    • Humming Bird(ハミング バード)

       日本語ではハチドリと言います。蜂に似ている鳥。うーん、それはどうも違うような……と思って念のために調べてみると、飛ぶ音が蜂に似ているというのです。しかし、これもどうかと思うのですが、よく考えてみると似たような音を思い出しました。スズメバチです。これは攻撃性が強くて非常に恐れられているもので、ほかの蜂よりはかなり大きくて凶暴。ある年、実家に帰った時にスズメバチの巣があるというので、その駆除をしたのでしたが、その時に一匹が飛んできた、その羽音に驚いたのでした。考えてみると、その

      • ナパ バレーAVA

        1981年の今日は Napa Valley AVA(ナパ バレーAVA)が認可された日です。 少し詳しく説明をすると、AVAというのは米国ぶどう栽培地域(American Viticultural Area)で、これは国の管理局によって認可されます。そして今日2月27日はナパ バレーが認可されたという記念日なのです。アメリカのワインの産地としてナパ バレーは最も有名ですが、AVAとして認可されたのは実は米国で2番目でした。 さて、僕が先日剪定をやってきたぶどう畑があるのはカ

        • 今年も剪定

          去年も同じような内容で書き始めて、それっきり。だったのでしたが、今年もまた同じことを繰り返すのだろうか。 それはともかく、今日2月15日にぶどうの木の剪定に行ってきました。 植物の生態はどれも同じようなものだと思いますが、春になったら生命が目覚めて、成長を始めるわけですね。 ぶどうの木は、木とはいうけれども本当は蔓|つる|です。よく見ますね、壁を伝わって延びるアレです。それがぶどう畑では木になって並んでいる、不思議だと思いませんか? それはぶどうの木を育てる農作業の結果です。

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        • ナパ バレーから
          27本
        • 1枚の写真から
          4本
        • ブラジル点描
          29本
        • アイスランド旅日誌
          8本
        • ナパ バレー以外のワイン関連も
          4本
        • 時にはコーヒーを飲みながら
          3本

        記事

          アルガルベの思い出

           これは40年ほども以前に撮った写真です。場所はポルトガルの南端、アルガルベ。ドイツに住んでいた頃、年末の休暇を使ってやってきたのは、日本人にはそれほど知られていないと思われる観光地です。観光地とは言いますが、当時は(僕の記憶では)観光と言われるようなものはほとんど何もなかった。ただ、こうして海の沖を眺めたり、車で近郊に出掛けたり、ある日などはスペインのセルヴィアに出掛けたりもしました。  この写真で皆が見ているのは大西洋の方向です。数十年の時を経た写真を見たことでこんなこと

          アルガルベの思い出

          今日から再び

           さて、9月15日。もう2週間以上も前のことですが、この日はぶどうの収穫日でした。ぶどうの収穫について、それからワインを作ることについては1年前に書いたことがあります。『ナパ バレーから』というシリーズとしてしばらく書きましたから、(半端に終えてしまいましたが)読んでいただいた人もいるかもしれませんね(ありがとうございます)。  毎年同じようなことをやって、もう同じことは書かないつもりですが、これは同じ経験のようでも、決して同じではありません。歴史は繰り返すと言いますが、そ

          今日から再び

          白い世界

           今年(2022年)2月末、New Mexico|に行ってきました。  「ニュー メキシコってどこ?」きっとほとんど地理もピンとはこないだろうと思いますが、Texas|の左隣にある州だと言えば大体は想像いただけるでしょうか。California|のSan Jose|市から東の方にフライトで3時間ほどでしょうか、乗り換えがあったり時差があったりで実際はもっと掛かっているのですが、それくらいの距離だと思います。  この旅行は友人ご夫婦と連れ立っての旅、国立公園を巡りながらハイ

          気球に乗って

           カリフォルニアで一番人気の観光スポットは、ディズニーランドです、とこれは簡単に予想できるでしょうが、それでは二番目は?  二番目がナパ バレーです。おおよそ南北に60kmほどの細長いワインの産地には現在は400軒を超えるワイナリーがあり、年間200万人の観光客が訪問しています。そこではワインの試飲ができたり、ワインの製造工程の説明を受けながらぶどうの畑を歩き回ったりとそれなりに興味深いものですが、観光地としてのアトラクションの一つが熱気球ツアーです。  さてナパ バレーの西

          気球に乗って

          5月24日

           この日は特別な日として僕のカレンダーに記録してある。項目には「パリスの審判」と書いている。  念のために noteを検索してみると、たくさんあります。多くの方がこのテーマに興味をもち、書いています。ただし、この日に限定した僕が語りたいのは、ワインのことです。  とテーマを絞ると、noteの記事も1割くらいになってしまいます。  英語で『Judgment of Paris』という、Parisというのはパリではなくパリスという若者の名前、これがオリジナルのギリシャ神話によるもの

          |Yountville《ヨーントヴィル》

           アメリカのワインの話題で AVA(アメリカ政府公認ぶどう栽培地域)と言えば、まず有名なのがナパ バレー AVAですが、ナパ バレーの中にはさらに細かく区分されたサブ AVAというものがあります。これは正式には Nested AVAと言われるのですが(つまりサブと言えばナパ バレーAVAの下という印象を受けますが、実際はその逆でナパ バレーの中でもさらに上の区分にあります)、そのサブAVAが16地区あります。  そしてヨーントヴィルAVAもその一つです。認定されたのが 199

          |Yountville《ヨーントヴィル》

          ロバート モンダヴィ

           5月16日はロバート モンダヴィさんの命日です。2008年のこの日、94歳で他界されました。ナパ バレーの名声がここまで高くなった、その功労者の筆頭に挙げられるのがこの人でしょう。実はまだまだ多くの人たちが関わり、功労者と称すべき人は多いのですが、それでもこの人が最もよく知られているでしょうね。ロバート モンダヴィさんの興味深い話はいろいろとありますが、今日はその中でも筆頭となる、きょうだい喧嘩の話をしましょうか。  ご両親はイタリアからの移民です。子どもたちは4人、ミネソ

          ロバート モンダヴィ

          サイレン

           夕刻になると灰色の霧が太平洋から湾内に流れ込んでくる。  ゴールデンゲイト ブリッジが忽然と姿を消して、かろうじて一つ目の橋桁とその上の方に橋の黒い陰が見えるばかり。こうなると船を導く灯台の警笛がモノクロの世界に鳴り渡り始める。低く、穏やかに、大きな客船の汽笛のような音が、3秒間。それから14秒の沈黙。その沈黙の後に3秒の警笛、そしてまた沈黙。  14秒の長さが不眠の夜にこたえる。ベッドで横になり、沈黙の長さを計っている自分がいる。目をつぶれば脳裏に広がる霧の中で、私は1艘

          黄昏

           夜が静かに明けて、地表と海流は熱を帯び始め、息づかいが激しくなる。  雲は過ぎ去った時代の物語を低く語りながら流れ、風は明日の予兆を歌っては空に舞い上がる。これが世界の息吹だ。世界のリフレイン。  明澄な午前に続いて豊饒の午後が舞台に踊り出る。その擾乱の後に、黄昏。  ようやく、「誰そ彼……」と、遠き人に目を凝らすほどの時刻が迫る。   孤独な丸い天体は、しかし、あくまでも緩慢な呼吸を繰り返し、こうして幾世紀が通過していったことだろう。  ほらごらん、時刻表のような、橋が

          海辺の情景

           19XX年11月、友人が旅行に出るというので、その期間に彼らの住居を貸してもらい、数日を過ごしました。San FranciscoのPrecidio、海に近いところにあります。車で10分も走ると海岸です。ビーチで撮った写真で遠くに見えるのはGoldengate Bridge、この左手にずっと視線を回すと太平洋が広がるわけですが、大きな波が寄せては返し、寄せては返し、冷たい風に打たれながら飽きることがありません。  波打ち際に沿って歩いていると、波の音が心の底に深く眠っていた

          海辺の情景

          International Sauvignon Blanc Day

           きょう日本では 5月6日ですね。毎年この日はソヴィニオン ブランの日ということになっています。業界が勝手に定めたものですから、「ワインなんて興味ない」という方にはまったく面白くない話題ですね。では一方、「ワイン大好き!」という方にとっては?それもまた全然面白くないかもしれません。  というのは、僕の意見は決して主流ではありません。主流というのは日本ソムリエ協会のことですが、それとは一線を画した、多分まったく認められないだろう意見に過ぎないからですが。  僕思うに、ワインは

          International Sauvignon Blanc Day

          27. リオとの別れ

           最後に、リオの国際空港へ戻ってきました。もうお馴染みですね、アントニオ・カルロス・ジョビン空港。ターミナルから南の方へ目をやると、凹凸の激しい山並みが続き、中ほどの山頂に小さくキリストの像が立ち、それに向かい合って屹立しているのがシュガーローフでした。  そのふもとに広がる人口1千万人の街を、いよいよ後にします。たくさんの思い出を残して。  最後に、アントニオ・カルロス・ジョビンに、もう一度登場していただきます。1987年ロスアンジェルスでの公演です。ジョビンはヤマハ・ピ

          27. リオとの別れ