跳躍の秘密③ 踏切でどうしてもブレーキがかかる人へ
良いトレーニングできていますか?
あまり更新頻度がないと言っておきながら
珍しく休日に時間が取れたので更新しようと思います。
ネタはいくつかストックがあるので。
今日は久しぶりに私がやっていた走幅跳を中心とした
跳躍種目について書いていこうと思います。
おかげさまで最近跳躍の秘密シリーズのアクセス数が伸びているので
もう1つ、効果的な練習方法を追加したいと思います。
さて、助走練習や踏切練習を行い、
いざ全助走で跳躍を行い、踏み切った時に
身体が前に進まず、スピード感がないまま高く身体が浮き上がって
思うように遠くに跳べない(記録が伸びない)ことはありませんか?
私はそれを「抜けが悪い」と表現していましたが通じるでしょうか?
今日はそれの対処法を伝授します!
これは自信があります。
私が1番大切にしていた練習なので。
その練習方法。
それは「跳ばない」です!
・・・冗談だと思いますか?
いや大真面目です。
冗談ではありません。
跳ばないんです。
もう少し詳しく解説しますね。
ここで言う「跳ばない」をもう少し詳しく言うと、
「全助走を走って、踏切で跳ばない」です。
言い換えると、「駆け抜ける」です。
よく試合のアップで、踏切板に足が合わずに
砂場を駆け抜ける選手がいると思いますが
まさにあれです。
意識的に練習として行うんです。
さらに、それを助走路ではなく、トラックにリボンロッドを伸ばしていました。
(もちろん邪魔にならないように周りに許可をとって)。
つまり助走練習をトラックの直線を使って行っていたんです。
トラックだから踏み切ったら大変です。
それどころか、踏切動作すらしませんでした。
本当に駆け抜けていたんです。
この練習のメリットは
①助走だけに集中できる
走る時ことにのみ集中できるので、流れを意識した練習ができます。
詳しくは跳躍の秘密①をご覧ください。
②抜けが良くなる
これが本題です。
よく、踏切でブレーキがかかるから踏切技術を見直そう、と言う人がいます。
これは半分はあたりで、半分は間違いです。
踏切技術はもちろん上手に越したことはありません。
跳躍の秘密②にも方法は少しだけ書きました。
しかし、もう半分、考えてほしいことがあります。
それは、一連の助走の流れの中に踏切動作を入れると言うこと。
踏切でブレーキがかかってしまう人は、
助走から踏切に移行するときに、
それに気を取られて動きがぎこちなくなってしまう事があります。
助走を駆け抜けるという練習は、
そのぎこちなさを防ぎ、踏切時の身体の通りを良くする、
言い換えれば、重心移動がスムーズになるという効果があります。
つまり、踏切のブレーキを改善しようとするときに、
踏切のみを見ていると一向に改善されない場合がある、ということです。
これがすごく大事で、多分この事実を知らない人は多いのではないかと思います。
なので、ハードル選手が走幅跳や三段跳の記録も良い傾向にある理由もここにあります。
ハードルはトップスピードでハードルを跨ぎながら進む競技なので、
自然と重心移動が上手になります。よってハードルが上手な人は走幅跳や三段跳に有利です。
もしハードルと跳躍種目を並行してやっている人がいましたら、
練習の8割か9割をハードル練習にすることをお勧めします。
あとはこれまで書いた助走練習や過去書いたような踏切練習を少ししておけば
記録が落ちることはないでしょう。
110mHの泉谷選手がいい例です。
ここまでメリットを書いてきましたが、大事なことをまだ書いていません。
それは、この駆け抜ける練習を、実際跳躍にどう結びつけるか、という話です。
結論から言えば、割と感覚的な話になってしまいます。
それは「駆け抜けるように跳ぶ」です。
助走練習、踏切練習を行ったら、全助走で踏み切るのはその足し算です。
そこは正直、周囲の目が必要です。自分で撮った動画でも構いません。
感覚と実際の抜けの良さ、もっと言えば記録そのものを
擦り合わせる必要があります。
さらに注意としては、跳躍が低空飛行になってしまうことがあります。
特に走幅跳にはある程度の跳躍の高さも必要になりますので
跳躍の高さ、低さも合わせて考えながら擦り合わせてください。
ちなみに、トラックで駆け抜ける他に、
助走路を走って砂場を駆け抜けるということを入れてみると、
実際の跳躍のイメージがつくかもしれません。
しかし砂場がボコボコだと怪我のリスクが大きくなるので
もしこれをやるなら怪我には十分注意してください。
今回は、
・踏切の抜けが悪い人は駆け抜けてみよう!
・踏切の弱点は踏切の改善だけでは解決しない
ということを書きました。
簡単にできる練習なのでぜひ試してみてください。