20/21スキージャンプW杯 Rasnov プレビュー
ルーマニアRasnov
ルーマニアのRasnov、ルーマニアでジャンプなんかできるのか?と思う人も少なからずいると思います。
選手はあまりいません。女子選手にワールドカップレベルの選手がいるくらいです。
しかし今や、国際大会開催の常連です。
毎年、夏冬通じて全てのカテゴリーの国際大会を行い、5年前には世界ジュニア選手権も開催しました。
大会開催意欲という意味では、日本よりはるかに上にいます。
国際大会のスタート地点であるFIS cupという試合は日本で開催されません。そのため、コンチネンタルカップの出場資格を獲得するために、多くの日本人がこの場所に遠征しています。
また、強豪国ではないのでコンチネンタルカップのレベルも若干下がります。そのためワールドカップやサマーグランプリの出場資格獲得のために、この地に遠征する日本人も多いです。
3年前の秋に、ここでコンチネンタルカップポイントを獲得していたために、Willingen遠征を掴み取りました。
男子あり女子ありMIXあり
男女ワールドカップを同時開催し、なおかつ混合団体まで開く。
大会開催意識は日本より上
と書きましたが、世界有数の開催意欲と呼べるでしょう。それだけスキージャンプを通じて地域を盛り上げようとしています。
ジャンプ台もとても立派で小学生用のジャンプ台から、全てが同じ場所にありオールシーズン化しています。
ある意味日本のどこよりも立派なジャンプ施設です。
風が強くビュンビュン吹くタイプの台ではありませんが、微妙に違う方向から拭いてくるので、結構順位を荒らしてきます。
ノーマルヒルで僅差の争いになるので、若干の有利不利が勝負の分かれ目になります。
また、なだらかなランディングバーンなためテレマークを入れるのが少し難しいです。
男子はともかく、女子は勝負の分かれ目になるかもしれません。
女子ワールドカップ
最も気になるのはKramar(AUT)がジャンプ台にどれほどアジャストするか。今季無敵かと思いきや、Hinzenbachでは完全にリズムを崩し3戦とも表彰台を逃しました。自分のジャンプができるか注目です。
Kramar(AUT)の出来次第では、連勝できる力を持つ高梨沙羅。かつてはネックだったテレマークも入るようになったので、優勝争い、もしくは優位に試合を進め勝利を掴める可能性もあります。
この2人に対抗していくのが、KlnecとKriznarのスロベニア勢そしてLundbyとOpsethのノルウェー勢となるのでしょう。
Klinec(SLO)はHinzenbachの終盤で調子を崩していたのでどうなるか。。。
日本チームは伊藤有希、岩淵香里はここでも厳しいでしょう。ちょっと有利な条件で気持ちよく飛びたいところ。
丸山希はここは初めてトップ10に入った場所なので期待できると思います。徐々に良くなっている勢藤優花は、10番代を狙っていきたいですね。
男子ワールドカップ
ノーマルヒルといえばGeiger(GER)とKubacki(POL)。この2人とスーパーGranerud(NOR)を挙げておけば間違いは起こりません 笑
とにかくGranerud(NOR)の連勝を止めておきたいところですね。
名前をあげようと思った得意そうな上位選手が出場していなくて残念です。
超絶僅差の戦いになるので、僅かなミスも許されません。また僅差になる以上サプライズ順位も期待したいですね。
日本チームとしては、小林陵侑にも表彰台のチャンスはあると思います。特に今は空中後半よりも踏切の方が安定していると私はみているので、ノーマルヒルの方が良い感じに飛べるかもしれません。
佐藤幸椰に関しても、得意と豪語する白馬のノーマルに似ているような感じもあった気がします。いや、似てないか。どちらかというと推進力大事だったような。。。
佐藤慧一も良いジャンプすれば、表彰台を窺えるのがわかっているので面白いと思います。
中村直幹はちょっと我慢が必要かなという感じ。ここをストレスなく乗り越えられるジャンプだと、この先への見通しが良くなります。
いかんせ僅差の争いになるので、上位を窺える一方で、あっという間に20番代後半になってしまう可能性もあるのでハラハラドキドキです。
混合団体
ちょっとMIXの分析までできてませんが、ノルウェーのネームバリューは最強ですね。ドイツも、女子チームが心配ですが強いです。
日本チームは小林、佐藤、高梨、丸山になるのかな〜?頑張れば2位にはなれるでしょう。
女子が微妙なポーランドとAチームを派遣していないスロベニアとオーストリアには負けてはいけませんね。
意外とロシアが強いかもしれません。。。
世界選手権の前哨戦となります。
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