新しい挑戦、夢。
誰でも、夢は諦めたくないものです。
オリジナルプロダクトを作りたい。
美容師になった時から、いつかは自分好みのスタイリング剤を作れたらなと考えていました。美容師を初めて14年目、フリーランスとして独立。2021年、南青山にhodosをオープンして今年で3年目になります。スタイリストそれぞれのジャンルで、デザイン細部へのこだわりがhodosの強みです。オリジナルプロダクト制作にかけた期間は、約2年。 開発にあたり苦労したこと、完成までのエピソードを想いを込めて記事にまとめました。
開発に協力してくださった皆様には、自分の無茶な要望にも親身に向き合ってくれてことを心より感謝しております。その中で勉強になったことも多く、このブログを通じて、読者の皆様にとって何か1つでもヒントになれば幸いです。またこのプロダクトが他の製品とどう違うものなのか、感じていただけると嬉しいです。
PART 1. ヘアプロダクトへの想い
PART 2. デザインとコンセプト
PART 3. 全ての向こうにあるもの
PART 1.ヘアプロダクトへの想い
美容のプロ目線からのストーリーです。
私は、どちらかと言うと大衆向けのような感覚を嫌っていて流行り過ぎているものやコンサバティブなもの、大勢の方が好むものが好きになれない人間です。ミニマルで、ソリッドなデザインが好きです。
現在、スタイリスト歴10年になりました。1日にチームで10人〜15人担当しており、予約は2ヶ月先まで取れなくなりました。過去にはカラー材の開発や、プロダクト開発、全国のセミナーをしています。サロンにはありがたいことにとても感度の高いお客様が来られています。最高のヘアデザインを提供出来るように、日々トレンド研究、技術トレーニングを欠かさず、そのリアルな美容師生活をSNSで発信しています。
スタンスとして、継続とこだわりを貫き続けることが大切と心に決めています。沢山のお客様を担当する中で、完成イメージに対し”この質感を再現出来れば、もっとリアルで良い”と思うようになり、理想の質感を表現出来るヘアプロダクトの研究を始めました。その中でもヘアオイルは沢山の種類があります。へアオイルは万能な故に飽和市場ですが未だ満足いくものが無いのも事実です。トレンドが変わることも理由ですが、良いものはずっと良いはずと諦めませんでした。
そこで、お客様や美容師からオイルへの不満の声や今欲しいものをサロンワークで何年にも渡り集めました。自分の意見も含めさせて頂きました。
これらの悩みを全てクリアする為に、何十本もオイルを探しては試し、日本製品だけでなく海外製品も試しました。香りも質感も工場からストップが出るまで、幾度と無く改良を重ねました。途中、”納得のいい香り” ”納得の質感” のヘアオイルを作れたとしても、果たして良いものになるかと不安でした。
香りのこだわりはなぜ生まれたかというと、自分が双子として育ってきて、アイデンティティを表現するためのものとして大切に考えています。同じ顔でも違う香りで個性が出るみたいに。そして良い香りは、人の心を豊かにするものです。サロンでお花も売っているのもそれが理由の1つです。自分の気分やスタイルに合ったフレグランスを選ぶ感覚で、ヘアオイルを選ぶ。
質感へのこだわりはなぜ生まれたか?日本人の髪は特に質感が大切です。見た目も手触りも不快のままでは気分も上がりません。人によって髪質も長さも、ライフスタイルも異なる状況の中で、万能に機能を発揮できるものが欲しい。オーガニックに対するものが良いと信じてきましたが、多くのものが出過ぎて何が良いのかわかりづらくなりました。出来るだけシンプルな処方で、ヘアスタイリングがしやすいものを。大事にしたいのは、普段の生活の中で直感的に使いたいかどうか。
ヘアオイルがこれだけ世の中にある中で新しオイル(まだ存在しない)を作るということ。ただ、それでも差別化を本当に考えていた時に自分の”こだわり”について考え直しました。人との違いではなく、自分が本当に好きなものへの執着心だと気が付きました。他と違う製品を作るのは簡単ですが、良くすることが大変で面白い。ヘアスタイルを作るにあたって、完成に不可欠なものが、『理想のスタイリング剤』です。香り、ビジュアル、操作性、質感。その理想は日々変わります。また変化の激しいトレンドもあります。その変化に合わせて潮流をキャッチアップしていきたい。迷うことなくずっと心地よく使い続けられる商品を目指していきます。
そんな熱量を言語化して整理する為にコンセプトを固めて、デザインを進めていくべきだと考えました。自分の好きとは別の意思を持ったプロダクトを作っていくことで、より完成度の高いヘアプロダクトになっていくのではないかと思いました。
そこでいつも大切な時にお世話になっている、デザイナーへ相談することにしました。ここからは理解してるつもりや感覚的なことに対して、言葉が必要になるからです。
PART 2. デザインとコンセプトへ続きます。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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