思い出はほどほどに
昨晩、暑くて起きて氷水を飲んだ。
暑い時に冷たい飲み物を飲んだ時の清涼感と言うのか、喉を通る感覚が気持ちいいが飲み過ぎると胃腸に良くない。
小学生の頃、夏に冷たい飲み物を取りすぎると父に注意されてたことを氷水を飲みながら思い出した。
父は真夏でもお茶。冷たいのではなく熱いお茶。
ポットのお湯を急須に入れて作ったお茶を飲んでいた。
縦のものを横にもしない人なので、お茶を作るのはおばあちゃんだったけど。
真夏でも熱いお茶を飲むので見てるこっちが暑くなってくるけど、父は体のためにお前もお茶を飲めと勧めてきた。
体のためには正しいことだけど、小学生がポカリスウェットやジュースにコーラを『分かりました』と、止めれるわけがない。
文句を言われながらも冷たいものを取り続けた。
父は一年中、熱いお茶を飲んでいた。
その理由は、父の伯父にあたる人が体のために冷たいものは控えなさいと言っていたのを頑なに守っているとおばあちゃんが教えてくれた。
氷水を飲み干し思い出に浸っていたら、
『冷たい飲み物は取らなかったけど暑がりなんだよな』
父が暑がりなことも思い出した。
僕が涼しいと思える気温だとお婆ちゃんは寒いというので温度設定を28度にしていたが父は帰ってくると、
「これじゃクーラー付けてる意味ないだろ」
そう言って設定温度を16度まで下げる。
おばあちゃんには寒いからと言っても、
「暑いんだから、しょうがないだろ」
そう言って引かない。
寝る時もエアコン全開。
寝室が違ってたので朝、起こしに行くと、
『さむっ!』
って、声が出た。
寝る時も設定温度は16度。
少し厚手のタオルケットに包まって寝るくらいなら温度設定上げろよと思った。
ここまで思い出して気付いた。
“ 温かいお茶飲んでたのって、体が冷えたからじゃね? ”
そう思ったら何だろう。腹が立ってきた。
“ そりゃ冷房を16度に設定してガンガン室温下げてたら冷たいものより温かいものが欲しくなるだろうよ ”と。
我慢できるとこが違うだけで俺と一緒じゃねーかと、ちょっとイラついてしまった。
思い出に浸るのも良いけど思い出し過ぎるのは良くないかも。
気付かなかった盲点に気付いてイラつくこともあるから。