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うろ覚えと思い出

CSの東映チャンネルで歴代仮面ライダーの第1話と最終話が放送されている。

昔の特撮は手作り感というのか、最近のCGとは違う火薬を使った本当の爆発なんかが好きで観てしまう。
あと、あの古い映像も好きで。

初代仮面ライダーは1971年放送。
間に休止期間があるみたいだけど半世紀もの間、同じシリーズが続くって、時代が変わっても人気が得られるコンセプトを思い付いた石ノ森章太郎って、すげえって思わされる。

小学校1年生の時に初代仮面ライダーの主題歌を聞きかじりした。
正しい歌詞は、

“ 迫るショッカー 地獄の軍団 我等をねらう 黒い影 ”

だけど、超うろ覚えで、

“ 迫るショッカー 何かの軍団 何かをねらう 白い影 ”

自分で考えた替え歌じゃなく適当に聞いて、こう覚えていた。
休み時間に学校の廊下で友達に昔の仮面ライダーの歌だと言って、歌っていたら、隣のクラスの男の先生に、

「それ全然、違うよ。全体的にすごいぼやけてるし、影は白くないでしょ」

隣のクラスの先生とはいえ、その先生の授業を受けたことが無いのでどんな人かほとんど知らない。
そんな先生に低い声というか真面目なというか真剣な感じの声で言われて怖かった。
正しい歌詞を教えてもらったと思うけど、大人の男の人が真顔で接してきたので怖さの方が上回って教えてもらったはずの歌詞は忘れてしまった。

トラウマまではいかないけど、強く印象に残った。
このことを以前、付き合っていた人に話したら、

「それは、あなたが悪い」

と、言われた。

「たぶん、その先生は仮面ライダーが好きだったんでしょ。
誰だって、そうだけど、自分が好きなものをぞんざいに扱われたり、バカにされたら気持ち良くないよ。

ユリアン君だって、ガンダムのことをすごい適当な内容を言ってきて、これがガンダムだ。みたいな言い方されたら嫌でしょ?

それと同じで相手が小学校1年生と分かってても、バカにされたように感じたのと間違って覚えてたってのもあって、訂正したんじゃない?」

そう言われて納得した。
確かに好きなものを雑に扱われたり、バカにされて気持ちいい訳がない。
あれは、先生の仮面ライダーへの愛ゆえの行動だったのかと。

彼女の考えが当たっていれば。という前提だけど、たぶん、間違いないと思う。

子供相手にそんなムキにならなくても良いじゃんと思っていたけど、先生にはそのままにはしておけない出来事だったんだろう。

先生の名前は思い出せない。
顔も印象に残った出来事って、言ってる割に先生がしていたメガネの印象が強くてどんな顔だったかいまいち、思い出せない。
けど、誰にでも引けないもの・譲れないことがあるということを彼女の言葉から思い知らされた出来事。

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ユリアン
ジュースが飲みたいです('ω')ノ