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恩には恩を

ネットを見ていると、たまに女性へのAEDの使用で荒唐無稽というか、AEDの使用が必要な切迫した状況で女性の下着姿が他人に見られる、配慮しろ。みたいな意見があるが、

そんなことあるはずがということが本当に起こってしまった。
意識を失った女性の母親が被害届を提出したようだが、女性本人が母親を説得して「和解」になったそうな。

謝罪じゃなくて、和解なのが違和感だが、用語的に和解という表現になるのだろう。

警察に対して、被害届なんて受理するなという意見もあるようだけど、警察は原則として被害届は受理しないといけない。
被害届を受理してもらえなかった。という声もあるけど、それは必要条件を満たしていないから。
今回がどういう状況なのか分からないけど、警察が受理したということは女性の母親が条件を満たした状態で提出したか、弁護士を雇って、出させたのかのどっちかという感じなのかも。

僕の考えで言わせてもらうと、あり得ない。
女性が意識があって、AEDを使わなくても大丈夫なのに服を脱がせて使用したなら、逮捕もあり得るのかもしれないけど、状況的に無理かなと。
かなり、女性に配慮した状況で使用しているし。

こんな実例があると、ますます、AEDを使用することをためらう。
交通事故を起こした場合、けが人を助けないと救護義務違反に問われるけど、道を歩いていたところ、近くにいた女性が突然、倒れても救護する義務はない。

「AEDを使用して人助けしたら、訴えられた実例があるのを知っていたので、自分も訴えられるリスクを回避するために立ち去りました。自己防衛しただけですが、何か問題あるんですか?」

なんて言われたら、法的な責任を追及することができないのでモラルを問うても、

「ですから、自己防衛です。
 なんで、わざわざ、リスクを取りにいかないといけないんですか?」

これを言われたら、もう何も反論できないと思う。
これは極端な例だと言う人が多いだろうけど、自分が極端な例に巻き込まれない保証なんて誰もできない。
もし、巻き込まれたら、極端な例を挙げて人助けを否定していると言う人のほとんどは助けてくれないだろう。
九分九厘、知らんぷりすると思う。

鶴ですら、恩には恩で返すのに、地球上の生物の中で知的生命体であるはずの人間の一部は恩を仇で返すらしい。

鶴と人間、どちらが知的生命体という言葉に相応しい存在なのか。
寒い時代というか、情けない時代。

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ユリアン
ジュースが飲みたいです('ω')ノ